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【次代への名言】6月12日・山背大兄王 『日本書紀』から

「夫(そ)れ身を損(す)てて国を固(かた)くせむは、亦(また)丈夫(ますらお)にあらずや」

「丈夫(ますらお)(英傑)とは、戦いに勝ったのちの称号ではない」

 自分のために多数の民の命を犠牲にしたくない。それが大兄王の願いだった。そして潜んでいた斑鳩(いかるが)寺が包囲されたとき、「ならば、吾が一身を入鹿に賜(たま)はむ」と言い残して自分の命を絶ち、皇子と皇女だけでも20人を数えたとされる彼の一族は、あとを追った。