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【日曜経済講座】編集委員・田村秀男 東アジアは人民元の海に

 海外で自前の札びらを切れるのと、そうでないのでは天国と地獄のような差が生じる。おカネがペーパー(紙切れ)マネーである現在、決済通貨国はいくらでもお札を発行して他国に投資したり、海外での買い物も、軍の進駐も思いのままだ。為替差損の心配がない。他国の富を吸い上げて、自国は富む。逆に、持たざる国の市民や企業は他国の通貨を手に入れるために、よけいに働かざるをえない。ドイツとフランスは、基軸通貨ドルの米国の有利さに比べたハンディをしっかりと認識して、2度の大戦による憎しみを超えて統一通貨ユーロを導入した。対話を積み重ね、段階を踏んで市場統合を深化させ、通貨統合に到達した。