それだけに、民主党若手議員は「代表選で一定の票を取り、2位になれば“挙党一致”の名目で幹事長に抜擢される可能性が高い。それが樽床氏の狙いでは」と話す。
実際、樽床氏は渡部恒三元衆院副議長(78)が指名した「七奉行」にも名を連ねていたが、今年に入ってからは参加を見合わせている。
そのためか、渡部氏は3日昼のテレビ番組で、樽床氏について「小沢君にすり寄って、私んとこにこなくなっちゃった」とこぼして、「小沢君が若いの立てていやがらせしている」と述べた。
非小沢系中堅議員は、こう解説する。
「小沢氏の目標は、息のかかった傀儡幹事長を立てること。樽床氏は小沢氏に近い。支える三井氏は小沢氏が国会運営で重用し、松本氏も、野田グループながら小沢氏に急接近した人物。挙党一致と称して、傀儡幹事長が論理的に誕生してしまう恐れがある」
ただ、小沢氏を支える議員グループ「一新会」関係者は「樽床氏には乗れない」と話しており、この懸念がどこまで当たっているかは不明だ。