森永卓郎「自民党政治」に逆戻り。菅政権の「概算要求基準」で復活した官主導の「シーリング方式」。「一律1割削減」とは「9割の既得権の容認」にほかならない!
実は、私にはいますごく嫌な予感がしている。
その昔、共産主義革命が起きてロシアなどに共産主義政権ができたとき、その国の民衆は「これで自分たちは貧困や抑圧から解放される」と思っていた。
ところが、現実に起きたことといえば、新たな特権階級の誕生・固定化と国内の貧富の差の拡大だった。結局、権力者が入れ替わっただけで、「役人天国」はますますひどくなったのだ。
ヘタをすれば、これと同様のことがいまの民主党政権下でも起き得るのではないか。
「格差是正」を唱えて政権を奪取した民主党は、野党時代には散々「役人天国は許さない」といった趣旨の主張を展開していた。
にもかかわらず、権力を握るやいなや、このテイタラクである。
日本がかつての共産主義国と同じ道を歩まないように、我々は民主党政権の行く末をこれまで以上に注意深く見つめていく必要があるだろう。