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【次代への名言】警世の科学者編(30)

 だから朝永は後半生、自分の研究より後進の指導や研究環境の整備に時間を割いた。その姿に「日本に対する義務感」をみた−とある教え子は述懐している。そして湯川。彼はこう書き残している。《私の人生観の出発点は、自分が生きて喜び悲しんでいると同時に、自分のほかにも非常に多くの自分によく似た、しかしまた違ったところもある人たちが生きて喜び悲しんでいるということである》