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東日本大震災:計器類ダウン 福島「暗闇」の対応

 福島第1原発では、非常用発電機が津波で浸水してすべての電源が失われたため、東電は中央制御室に仮設バッテリーを持ち込んで対応している。原子炉の状態を直接監視できる中性子計測装置が電源喪失でダウン。間接的に監視できる圧力計と水位計も多くが故障したとみられる。原子炉冷却などに不可欠なデータが把握できず、「暗闇」の中で現状把握に苦慮している。

 加えて、計器を監視する中央制御室の放射線量が高すぎるため、運転員が常駐できない状態になっている。室内の放射能測定値を伝送するシステムも機能しないため、運転員は線量計を携帯し、定期的に直接機器を読み取りに行かざるを得ない。一番原始的な、目視による原子炉点検も不可能な状態だ。

 吉川栄和・京都大名誉教授(原子炉工学)は放射線量の値が高い状況では、計器を修理したり交換することもできない。対処しなければならない原子炉が複数あり、人も資材も足りない上、それぞれ必要な対処法が違う。結局、信じた策を打つしかない」と話している。