しかし、私はもう一歩進めたい。財政政策も金融政策以上に無力である。
リーマンショック後(実はパリバショックから)、金融政策をフルスロットルにし、それで崩壊危機を回避し、立ち直りに財政政策も全開にした。そのつけが今の財政危機であり、もう財政には選択の余地が限られており、出動の規模によるマクロ的な力はない。だからみなもう一度金融政策、金融市場や金融機関、広い意味での金融の機能不全を解消する危機管理の金融政策でなく、単なる金融市場を持ち上げるだけの量的緩和を求めているのだ。
つまり、政策はマクロからミクロへ。需要サイドからサプライサイドへ。政策の焦点は移っているということだ。