はじめに
碁が強い人というのは、沢山の良い形を見て体に染みこませているのです。考えなくても、局面を見ただけで良い手がぱっと浮かびます。
私達プロは、子供の頃から強い人の打った碁を盤に並べて勉強します。たくさん良い手を見ているうちに、自然に身につくんですね。
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正しい形のよさは、数手〜十数手進めば必ずわかってきます。逆に悪い形というのも、少し局面が進むと、かならずあとで自分の負担になってくるものです。
私たちプロ棋士は、どのような局面でも、常に先の変化を全て読んで着手を決めているというわけではありません。
むしろ、ほとんどの場合は感覚で「形」を判断して、形の悪い手はよくないに決まっているし、正しい形を打てば悪くはならないと思って打っているのです。