現行の七大タイトル戦史上、最多タイの五冠を達成した。棋聖戦の挑戦権も獲得しており、史上初の六冠を視野に、来年1月からの七番勝負で再び張と相まみえる。
23歳5カ月、プロ入り10年7カ月での五冠は、平成21年4月に29歳2カ月、プロ15年で達成した張棋聖(当時は碁聖・名人・天元・王座・十段=獲得順)を抜いた。
現在行われている天元戦で防衛を果たし、年明けから始まる棋聖戦でタイトルを奪取すれば、前人未到の六冠同時保持の大記録を打ち立てる。
井山さんは、囲碁の7つのタイトルのうち、「本因坊」「天元」「碁聖」「十段」の4つのタイトルを保有しており、今回の「王座」で五冠を達成しました。
井山さんが現在獲得していないタイトルは、これで「棋聖」と「名人」の2つとなりましたが、棋聖については井山さんがリーグ戦を勝ち抜き、来年1月から始まるタイトル戦に挑戦することがすでに決まっています。
将棋界では、羽生善治さんが25歳のときに7つのタイトルをすべて独占する七冠を達成したことがありますが、囲碁界では六冠以上を達成した棋士はまだ1人もいません。
深い読みと柔軟な打ち回しが持ち味で、ことし7月に本因坊と碁聖のタイトルを相次いで獲得するなど、ことしに入ってからは60戦中48勝で、勝率が8割に上り、好調を維持しています。