https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

焦点:中国版NSCで「不完全外交」解消か、周辺国は期待と警戒 | Reuters

今年6月に米カリフォルニア州で行われた米中首脳会談。その場で中国の習近平国家主席の側近が、米国の国家安全保障会議(NSC)の仕組みについて米当局者を質問攻めにするという場面があった。


それからわずか数カ月後、中国共産党は今月12日に閉幕した第18期中央委員会第三回全体会議(三中全会)で、国家安全委員会の新設を決定。中国版NSCとされる同委員会の設立について、習主席は「最優先事項」だと述べた。


海洋権益をめぐって近隣諸国との間で緊張が高まり、米国との対立が深まるなか、中国では国家安全委員会の下、警察、軍隊、情報機関、外交機関に分散されている安全保障機能の連携が強化されることになる。

日本、インド、米国の外交関係者や当局者は、同委員会が設立されれば、東シナ海南シナ海における領有権問題など、中国が周辺国との間で抱える対立をめぐって緊張緩和につながると期待している。


米国のスーザン・ライス大統領補佐官(国家安全保障担当)は先週、「米国にあるような、外交政策と国家安全保障をめぐる決定を加速させ、(関連機関の)協調や衝突回避を進める仕組みが中国にも設置されれば歓迎する」と述べている。

米国のNSCは、大統領が外交政策や国家安全保障にかかわる判断を下す際に重要な役割を果たし、国防長官、国務長官、財務長官、情報当局のトップらも出席する。中国の国家安全委はNSCをモデルとしているが、国内の治安問題にも対応する。


国家安全委の設立が、外交交渉における予期せぬ事態や判断ミスの減少につながるとの期待がある一方で、同委が中国の主張を今まで以上に強調する手段になるとの指摘もある。