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国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は20日、今週のキッシンジャー元米国務長官の訪中について、政府の代表ではないキッシンジャー氏が中国国防相らと会談する一方、「米政府がコミュニケーションを取れていないのは残念」という認識を示した。

そうした状況を打開するためにも「軍同士のコミュニケーションライン再開に向けた取り組みを続けている」とし、キッシンジャー氏から訪中に関する報告を聞くことを楽しみにしていると述べた。

キッシンジャー氏は20日、中国の習近平国家主席と会談。19日には中国の外交担当トップである王毅共産党政治局員、18日には李尚福国防相とも会談した。

キッシンジャー氏はニクソン政権とフォード政権で国務長官や国家安全保障顧問などを務め、1970年代の米中関係正常化に重要な外交的役割を果たした。中国でも広く尊敬を集めている。米政府は今回の訪中を承知しているとしつつも、政府を代表しての訪問ではないとしている。

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#米中(習近平国家主席キッシンジャー・会談)
#米中(王毅政治局委員「米国の対中政策はキッシンジャー流の外交的知恵とニクソン(元大統領)流の政治的勇気が必要だ」・キッシンジャー・会談)
#米中(李尚福国防相「米は正当な戦略判断を」・キッシンジャー

ギルデイ海軍作戦部長とは?

話を聞いたのはマイケル・ギルデイ海軍作戦部長です。

およそ300隻の艦船と35万人の兵員を擁し、その練度の高さからも「世界最強」と言われるアメリカ海軍の制服組トップです。かつて、空母ロナルド・レーガンを中心とする空母打撃群の指揮官も務めていました。

アメリカ海軍は最強か? 中国海軍と比べた戦力は?

「確かに中国海軍の増強ぶりは目を見張るものがあります。

そこは深刻に受け止めています」

ギルデイ作戦部長が、警戒感をあらわにしたのは中国の軍備増強です。

中国海軍は、急速にその戦力を増強していて、隻数でみればすでにアメリカをしのぎ世界1位です。また、アメリカ海軍情報局によると、中国海軍は2025年までに400隻、2030年までに440隻体制に増強される見通しです。

それでも、現時点で、ギルデイ作戦部長は、アメリカ軍の優位性は揺るがないと訴えました。

アメリカ海軍は、非常によく訓練されたプロ意識の高い部隊であり、どの国にもない優位性を持っています。西太平洋地域で相当な抑止力を維持していると私は考えています」

その上で、アメリカは、海軍と海兵隊に多大なる投資を行っており、55隻が新規建造中で70隻が建造契約済みだとしています。

海上戦力の要・空母 米中の実力は?

中国軍は、初の国産空母「山東」も参加して台湾周辺で軍事演習を実施するなど、台湾に軍事的な圧力をかけています。中国軍の空母の能力をどうみているのか聞きました。

「中国海軍の空母との比較で言えば、アメリカ海軍は運用能力の面で圧倒的に上回っています。
我々は1世紀にわたって空母を運用してきました。原子力を動力とすることで長期間、空母を洋上に展開させることもできます。新鋭空母ジェラルド・フォードは、今は地中海やヨーロッパに展開させていますが、このフォード級の空母をアメリカ西海岸に近い将来、配置します。
就役して50年近くになるニミッツ級の空母と入れ替えることで、戦闘能力を向上させます。対潜水艦作戦で格段に能力を向上させたフリゲート艦も2026年に配備されます。秘密裏に機雷を設置する大型の無人潜水艇の開発にも投資しており、今後数年以内に配備されれば、アメリカ軍にさらなる能力をもたらすことになるでしょう」

中国艦の行動をどう見る?

アメリカ軍の発表によりますと、台湾海峡では6月3日、中国海軍の駆逐艦が、アメリカ海軍の駆逐艦の前方わずか140メートルを横切る事態も起きています。

「危険でした。あの船の操り方は危険かつ、プロ意識に欠ける行為です。少なくとも高度な力を持つ海軍に期待される行動とは言い難いものでした。われわれの艦長は、中国艦の不規則な動きに対し、きぜんとした正しい対応をとりました。あのような状況下では高いプロ意識を持ち、予見可能で、かつ断固とした対応をとる必要があります」

中国の究極のねらいは?

台湾海峡周辺や南シナ海などで活動を活発化させる中国軍。その行動から見える、究極的なねらいについてギルデイ作戦部長はこう分析しました。

「中国は、法に基づく国際秩序を中国に有利なかたちにできないかテストし、変えていこうとしているのではないか。国際秩序に対する中国の考え方は、ほかの国々とは違います。私たちは世界的に認知されている国際法を引き続き順守していく必要があります」

「台湾有事」は起きるのか?

アメリカの情報機関が「習近平国家主席が中国軍に対し、2027年までに台湾侵攻の準備を整えるよう指示した」とのインテリジェンス(情報)を明らかにしました。「台湾有事」は起きるのか聞きました。

「情報機関による発表を非常に重く受け止めています。アメリカ軍は中国の軍事力の近代化の行方に大いなる注意を払っています。それは通常兵器にとどまらず、核兵器、宇宙軍、サイバー部隊など多岐にわたります。台湾有事がいつ起きるのか、タイムラインを示すことは容易ではありません。ただ、現時点で、台湾有事が起きることを示す兆候はありません」

台湾有事に向けた アメリカ海軍の最優先事項は?

「台湾有事」をめぐり、アメリカ海軍が優先していることがあると言います。

「重要なのは、高いレベルでの即応態勢を維持するとともに、アメリカだけでなく日本やそれ以外の同盟国や友好国との集団的な戦力を近代化し続けることです。われわれは、2027年であろうと2030年であろうと、1日たりとも即応できない日があってはなりません。戦争に勝つ力を保つことはわれわれ軍の義務ですが、本当のねらいは、戦争が一度たりとも起きないよう抑止することにあります。」

戦争を防ぐためのカギは? ①日本など同盟国との関係強化

最優先事項は「戦争を起こさせないこと」と語るギルデイ作戦部長。そのためには、同盟国、とりわけ日本との連携が重要だと訴えます。

「われわれは日米関係は西太平洋地域の安定の礎だと考えています。アメリカ軍と自衛隊は相互運用能力をいっそう向上させるべきです。この関係は今後さらに強化されていくことは確実です。海上自衛隊が(アメリカが開発した)イージス艦をすでに30年運用しているという事は重要であり、日米のあいだの高いレベルでの信頼関係を物語るものです」

戦争を防ぐためのカギは? ②中国軍との意思疎通

懸念されているのは、アメリカ軍と中国軍を結ぶホットラインの行方です。去年8月に当時アメリカ議会下院の議長だったペロシ氏が台湾を訪問したことに中国側が反発して以降、遮断されたままです。偶発的な出来事がきっかけとなり、両軍の衝突につながることを心配する人も多くいます。

ペロシ氏が去年、台湾を訪問して以降、中国海軍の活動は活発になっていると見ています。両国間で何か摩擦が生じた時のことを考えると、軍どうしで、もっと日常的に話ができ、いつでもつながるラインがある方が良いです。意思疎通ができない状況下でやってはならないのは“相手の心理”を読み取ろうと努めることです。状況をより難しくします。われわれが頼るべきは、いま何が見えていて、相手側の部隊がどうふるまっているのかという目前の事実です」

そして、軍どうしの意思疎通を再開するためには、外交当局どうしの対話も重要だと言います。

アメリカと中国の両国政府間の高いレベルでの対話が続いていることは前向きに受け止めるべきです。ブリンケン国務長官やイエレン財務長官が北京を訪問し、この秋には米中の首脳が会談する可能性もあります。対話の機会は増えており、両国間の関係改善を進める上での土台になります。軍と軍のホットラインが通常の形に戻る日がいずれ来ると見ています」

海軍トップが語る 国益を守る最善の道とは?

インタビューの最後、ギルデイ作戦部長は、国益を守るためには、軍事的手段以外にも重要なことがあると語りました。

「われわれは『国の主権と繁栄』を守れるのか、常に確かめなければなりません。アメリカと日本の経済は、海上輸送による貿易に大きく依存しています。強い軍事力を持つことは安全保障と経済的繁栄の両方を確実なものにする上で重要です。それと同時に、中国を含む関係国とのあいだで、外交的な議論を前向きな形で進めていくことも重要です。強い軍事力を保持する一方、建設的な対話、人と人との関係、経済的な結びつきを強化していく。これらはすべての国にとって利益となるはずです」

取材後記

11隻の原子力空母を持ち「世界最強」と言われる海軍の制服組トップゆえ、台湾有事について話を向ければ、中国への対抗心をあらわにするのではないかと想像していたが、答えはその逆だった。ギルデイ作戦部長の口をついて出たのは、外交や対話の大切さだった。

そして、軍人が常在戦場であることは当たり前であって、本当にやらなければならないのは「戦争を防ぐための力」を持つことであるという姿勢は一貫していた。

米中両国は軍事力、経済力ともに世界1位と2位の大国どうしであり、もしも台湾海峡で軍事的に衝突すれば、世界に計り知れない打撃を与える。一度戦争が始まれば容易には終わらないことはウクライナでの戦闘を見ても明白だ。

海に囲まれた台湾で有事となれば海軍が確実に戦闘の一翼を担うことになる。海軍幹部として重い責任を日々感じているからこそ出る言葉なのだと受け止めた。

ギルデイ氏の話を聞き、「抑止力」という言葉の意味を改めて考えさせられた。

#米中(ギルデイ海軍作戦部長「中国に決して戦争を起こさせない」・NHKインタビュー)

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#米中(ギルデイ海軍作戦部長「台湾有事兆候ない」・NHKインタビュー)

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#日米拡大抑止協議
#米中(NSC国家安全保障会議キャンベル・インド太平洋調整官「冷戦時代の対話の仕組み 中国と築けていない」)
#核戦争(NSC国家安全保障会議キャンベル・インド太平洋調整官「拡大抑止」)
#ジョセフ・ナイ(核倫理再訪)
#米中露(サリバン大統領補佐官核兵器管理」)
#G7(広島サミット2023・「広島ビジョン」)
#NHK世論調査(岸田内閣)

中国商務省は、米国、欧州、日本、韓国の商工会議所と30社以上の企業を招き、反スパイ法などについて説明する会合を21日に開いたと発表した。

同省は、外資の誘致に一段と重きを置いており、外資企業などとの意見交換を定期的に行うと表明した。

陳春江次官補は会合で、公正で透明性があり、予測可能なビジネス環境をつくることを約束すると述べた。

#中国(反スパイ法・改正・説明会)

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#中国(反スパイ法・改正)

台湾当局が、「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」加盟申請を巡る外交公電や機密報告書などの公文書漏えい疑惑を調査していることが分かった。関係筋2人が明らかにした。

このうち1人は、オンライン掲示板「8kun」に投稿され、ロイターが確認した文書の一部は本物であり、一部は偽造されたものと判明したと述べた。詳細には触れなかった。

もう1人の関係筋は、文書の一部は本物のようだが、ネット上でシェアされている文書の出所は今のところ特定できていないと述べた。

台湾情報機関・国家安全局はロイターの取材に対し、オンライン上に最近投稿された「政府文書の疑いがあるもの」への調査を進めていると認め、中国の関与の有無も調べていると明らかにした。

中国外務省からは今のところコメントを得られていない。

投稿された文書には、CPTPP加盟申請に関する機密の「安全保障評価」と称する、国家安全局による昨年10月の文書が含まれている。

また、中国と台湾によるCPTPP加盟申請に関する、在日本と在ベトナムの事実上の大使館からの外交文書とされるものや、米国と進めている貿易交渉に関した、事実上の在ワシントン大使館による今年の機密報告書も含まれている。

ロイターは独自にそれらの真偽を確認することはできなかった。

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未発効の環太平洋パートナーシップ協定 (TPP) から発展した。

TPPは2016年2月4日に署名されたが、ドナルド・トランプアメリカ合衆国大統領に就任した直後に、アメリカ合衆国連邦政府が協定を離脱したため、発効しなかった。アメリカ合衆国を除く全ての当初のTPP署名者は、2017年5月にTPPを復活させることに同意し、2018年1月にCPTPPを締結することで合意に達した。

#TPP(台湾・機密文書・漏洩)

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#TPP(閣僚会議・イギリス・加入正式決定)
#TPP(イギリス・加入)
#TPP(ブルネイ・最後の11か国目・発効)

#反中国#対中露戦#習近平伏魔殿体制=旧体制

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