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中国の11月輸出は前年比12.7%増で予想上回る、経済安定化を裏付け | Reuters

国税関当局が8日発表した11月の貿易統計は、輸出が前年同月比12.7%増加し、エコノミスト予想中央値の7.1%増を大幅に上回った。中国経済の安定を裏付ける内容となった。


輸入は5.3%増で予想の7.2%増を下回った。貿易収支は338億ドルの黒字。予想は217億ドルの黒字だった。


中国経済にとって、今年は輸出が減速要因となっていた。世界的な需要低迷、人民元の上昇、労働コストの上昇などが海外での中国製品の売り上げを圧迫していたが、今後は需要の持続的回復が期待されている。


公式統計では、輸出は直接的に約3000万人の雇用を生み出し、関連産業でも1億人の雇用増につながるとされている。


ただ一部のエコノミストは、貿易統計が投機資金の流入で歪められている可能性を指摘している。


申銀万国証券のアナリスト、Li Huiyong氏は「中国の経済ファンダメンタルズが安定して改革が進むにつれ、見通し改善で再び大量の投機的資金が流入している。一般的に、投機的資金は低水準の輸入と高水準の輸出にあらわれるが、11月は輸入の伸びが予想を下回る一方で輸出は上回っており、この点が反映されている」と述べた。


新華社は7日、規制当局が銀行と企業の貿易関連の外貨の使用を取り締まる方針を伝えている。


中国の指導部は、これまで中国経済の成長をけん引してきた大型投資と堅調な輸出が消費の持続的拡大の道を開くことを期待している。


最近の経済指標は中国経済の安定化を裏付ける内容となり、指導部が公表した大規模な経済・社会構造改革の実施に必要な基盤が整いつつある。中国国家統計局HSBCマークイットがそれぞれ今月発表した11月の中国購買担当者景気指数(PMI、季節調整済み)は製造業部門とサービス部門ともに景況改善を示し、輸出受注の底堅さが目立った。ただ、各PMIが示す内需の力強さはまちまちだったほか、11月の輸入も内需が本格的には回復していない状況を示唆している可能性がある。


現在注目されているのは、9日発表のインフレ統計と10日発表の鉱工業生産、小売売上高などの指標。ロイター調査では、11月の消費者物価指数(CPI)伸び率は8カ月ぶり高水準だった10月の3.2%からの横ばいが予想されている。11月の鉱工業生産の伸びは4カ月ぶり低水準となる10.1%に鈍化する見通し。