アップルに対しては、著名な投資家でもの言う株主として知られるカール・アイカーン氏が株主への還元策を拡大するよう求めていて、潤沢な手持ち資金を使って来年の９月までに新たに５００億ドル、日本円で５兆２５００億円以上の自社株買いを実施し、株式の価値を高めるべきだと提案しています。これに対してアップルの取締役会は、２７日、アイカーン氏の提案には応じられないという見解をまとめ、来年２月の株主総会で反対票を投じるよう株主に求める考えを明らかにしました。
その理由についてアップルの取締役会は、すでに自社株買いや配当の増額を通じて、総額で１０００億ドル日本円で１０兆５０００億円に上る株主への還元策を発表しており、アイカーン氏の提案は会社の長期的な利益につながらないと説明しています。
アイカーン氏はことし８月以降、数回にわたり、アップルのティム・クックＣＥＯ＝最高経営責任者と直接会って自社株買いを強く迫ってきましたが今回、アップルの取締役会が反対意見を表明したことで株主総会に向けてどのような対応をとるのか注目されそうです。
