東京都の猪瀬前知事がおととしの都知事選挙の直前、徳洲会グループから現金５０００万円を受け取った問題で、東京地検特捜部は、公職選挙法違反などの疑いがあるという市民団体の告発を受理して捜査を進めています。
関係者によりますと、特捜部は２２日までに猪瀬前知事本人から任意で事情を聴いたということです。
猪瀬前知事は、これまで「選挙運動の資金ではなく個人的な借入金だ」と主張していて、事情聴取でも同様の説明をしたとみられます。
一方、猪瀬前知事は「５０００万円は一切、手をつけずに返した」としていましたが、徳洲会との仲介役となった政治団体の木村三浩代表は、この一部とみられる５００万円を前知事の妻を介して受け取ったことを明らかにしていて、特捜部は、こうした経緯についても猪瀬前知事に説明を求めたとみられます。
特捜部は、引き続き関係者から事情を聴いて、提供された５０００万円の趣旨を解明したうえで、猪瀬前知事の刑事責任を問うべきか判断するものとみられます。
