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ウクライナ:極右連合「右派セクター」が第三勢力に - 毎日新聞

反政府デモが激化したウクライナで、極右連合「右派セクター」が第三の勢力として台頭してきた。今月19日、首都キエフでの治安部隊との衝突で、デモ隊側の反撃の中心となり、過激な「武闘派」として注目を集めると同時に、ヤヌコビッチ政権と交渉を重ねる野党指導者も批判し、独自の要求を掲げて、情勢を複雑にしている。

 ロシア通信によると、右派セクターは複数の極右団体の連合体として昨年末に登場した。ソ連崩壊後の1990年代に誕生した「ウクライナ愛国者」「ウクライナ国民会議」といった古参組織と、この数年に結成された「白いハンマー」など若者組織で構成。違法カジノの襲撃や取材記者への暴行で知られる組織も含まれ、反ユダヤ主義者や熱狂的なサッカーファンも加わっている。特定のリーダーはなく、集団指導体制をとる。


 政権と野党の政治交渉が続く中、右派セクターは28日、自分たちの要求を発表した。逮捕されたデモ隊メンバーの釈放など野党側の要求と重なるものも多いが、(1)特殊部隊を含む治安機関の抜本改革(2)スポーツ関係の愛国組織の法制化−−など独自の要求も含む。


 指導者の一人、ヤロシュ氏は要求に関して「もし政府が譲歩しないなら、こちらには『計画』がある」と警告する声明を発表。また、野党指導者に対して「立場が不明確」と批判し、「彼らが革命を恐れるために、我々が革命を遂行する責任を負わざるを得ない」と自負を述べた。


 同国の政治学者コルニロフ氏は、露有力紙「モスコフスキー・コムソモーレツ」に対し、「極右団体は今回のデモに当初から参加し、勢力を伸ばした。メンバーの戦闘訓練を行ってきたため、衝突にたけている」と語る。野党第3党の極右政党「自由」と一体の関係にあり、欧州的価値観を理想とする他の野党勢力や一般市民とは異なる民族主義的な国家像を目指しているという。