ロシアの天然ガスの代替は見当たらず=ドイツ経済相 | Reuters
ドイツのガブリエル経済・エネルギー相は、ロシアから輸入している天然ガスの「実用的な代替は見当たらない」として、ウクライナ情勢をめぐってロシアが輸出停止に踏み切る可能性は低いとの見解を示した。
同相はエネルギーフォーラムで「冷戦が最も暗い影を落としたときでさえロシアは契約を履行した」と述べた。ノイエ・オスナブリュッカー・ツァイトゥング紙が報じた。
独エネルギー大手のエーオン(EONGn.DE: 株価, 企業情報, レポート)やRWE(RWEG.DE: 株価, 企業情報, レポート)は、ロシアの政府系天然ガス大手ガスプロム(GAZP.MM: 株価, 企業情報, レポート)からの輸入に多くを依存している。
ウクライナ危機によりメディアで取りざたされているBASF(BASFn.DE: 株価, 企業情報, レポート)とRWEのロシアとの契約について、同相は「企業の決定で、基本的に問題はない」と述べたという。
欧州天然ガス価格、ロシアからの供給途絶すれば2倍に上昇も - Bloomberg
調査会社のエナジー・アスペクツ(ロンドン)は、欧州諸国が夏の2カ月に消費する液化天然ガス(LNG)をロシア産から全て切り替える場合、英国の指標価格は127%上昇するとみている。ロシアからパイプラインで送られるLNGの代わりは、遠くはオーストラリアからタンカーで輸送しなくてはならない。
欧州連合(EU)は6月までにロシア依存を低減させる戦略を発表する。EU28カ国は現在、域内需要の約3分の1をウクライナ経由を中心にロシアから得ており、年間約530億ドル(約5兆4500億円)を負担している。