ウクライナ東部では、ドネツクやルガンスクでロシア系住民のデモ隊が自治権の拡大を求めて州政府庁舎などの占拠を続けているほか、１２日から１３日にかけてドネツクから北におよそ１００キロのスラビャンスクをはじめとする複数の都市で武装した集団による警察署などへの襲撃や占拠が相次ぎました。
これに対し、暫定政権はスラビャンスクに警察の特殊部隊を派遣して強制排除に乗り出しましたが、一部で武装集団との銃撃戦となり、少なくとも警察官１人が死亡、５人がけがをし、制圧には至りませんでした。
こうした事態を受けトゥルチノフ大統領代行は１３日にテレビ演説を行い、「われわれは人的被害を避けるためあらゆる努力をしてきたが、武器を伴うテロ行為に対しては反撃する用意がある」と述べ、武装集団の強制排除に軍を投入して大規模な作戦を始める方針を発表しました。
そのうえでトゥルチノフ大統領代行は武装集団やデモ隊に対して、「月曜日の朝までに武器を置いて建物を明け渡せば罰しない」と呼びかけ、１４日の午前９時（日本時間午後３時）までに投降するよう求める大統領令に署名しました。
東部での混乱が深まるなか、暫定政権が実力行使の構えを強めたことで、さらに衝突が激化するおそれもあり緊張が高まっています。
「対テロ作戦」で軍投入へ、ウクライナが親ロシア派に最後通告 | Reuters
大統領代行は国民に向けた演説で、行政庁舎を占拠している武装勢力がＧＭＴ午前６時（日本時間午後３時）までに武装解除を行わない場合、「大規模な対テロ作戦を実施する」と発表。同勢力の活動にロシアが関与しているとして批判した。
ロシア外務省は、同作戦について「犯罪的な命令」だと批判し、欧米諸国がウクライナ政府に行動を控えさせるべきだと指摘。「ウクライナの内戦を防ぐ責任は欧米にある」とした。
Kiev to launch ‘full-scale’ military op as massive protests grip eastern Ukraine ― RT News
Moscow slams Kiev’s military op order as ‘criminal’, calls for UNSC meeting ― RT News
Russia has called on the UNSC and OSCE to urgently consider the crisis in Ukraine, saying that the announcement made by the Kiev authorities on Sunday to mobilize military forces to put down protests in the south-east of the country is a ‘criminal order.’
Events in south-eastern Ukraine have taken a very dangerous turn, the Russian Foreign Ministry said in a statement on Sunday.
“The Kiev authorities, who self-proclaimed themselves as a result of a coup, have embarked on the violent military suppression of the protests,” the ministry said adding that the rallies, which have gripped the Donbas region were prompted by Kiev’s disregard of the legitimate interests the people.
Moscow slammed Sunday’s order, issued by the coup-imposed acting President Aleksandr Turchinov approving a full-scale security operation in the country’s eastern regions, as “criminal”.
“Blood has already been spilled as the result of such actions in the South East.”
