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クルーグマン氏、世界に警告−日本的な政策停滞は普遍的現象 - Bloomberg

ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン氏は欧州中央銀行(ECB)や他の中銀は、1990年代以来据え置いているインフレ率目標の水準を引き上げる必要があるとの考えを示した。


2%のインフレ目標は低過ぎ、中銀の利下げ余地がなくなるいわゆるゼロ金利制約問題のリスクを高めると指摘した。


クルーグマン氏はポルトガルのシントラで開催のECBフォーラムで中銀当局者らに配布した論文で、「ゼロ金利制約下で5年以上が過ぎても制度を変えることに中銀が強い抵抗感を抱いていることは、20年近く日本を苦しめた政策の停滞状態が、大なり小なり普遍的な現象であることを示している」と分析した。


クルーグマン氏の警告はデフレスパイラルの脅威と闘っているECBに特に関連が深い。同氏は低過ぎるインフレ目標がECBに行動しない口実を与えている可能性を指摘し、これを「自己満足の罠(わな)」と呼んだ。


さらに「物価が安定している限り、金融政策はその役割を果たしており、他の経済問題は構造改革によって解決されなければならないと主張する当局者もいる」と指摘。低インフレは債務国での調整が主因であるため問題ではないとする一部当局者の発言がその例だと述べた。


一方、元ECBチーフエコノミストのオトマー・イッシング氏は、インフレ目標を引き上げれば当局者が物価上昇に対して気を緩めているというシグナルを送るリスクがあると反論。「どうやってインフレ期待を再び落ち着かせるのか」と問い掛け、信頼性の問題だと強調した。

Krugman Warns ECB Panel World’s Central Bankers Have It Wrong - Bloomberg