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イラク首相 退陣拒否を強調 NHKニュース

イラクではマスーム大統領が、マリキ首相に代わる新たな首相候補として、国民議会の副議長でイスラムシーア派のアバディ氏を指名し、閣僚ポストの配分など組閣に向けた交渉が本格化しています。
これに対してマリキ首相は13日、国営テレビを通じて演説し、「憲法違反で無意味だ。連邦裁判所の決定がなければ政権は譲らない」と述べ、裁判所が合憲だと認めないかぎり退陣を拒否する考えを改めて強調しました。
アバディ氏の指名については、国内のシーア派以外の勢力のほかマリキ首相の後ろ盾だったアメリカやイランも支持していることから、マリキ首相の続投は難しいとみられています。
しかし、マリキ首相は依然として軍や治安機関に強い影響力を持っており、退陣に応じない姿勢を強めていることから、国際社会が求める挙国一致の政権ができるのか不透明な情勢が続いています。
こうしたなか、首都バグダッドでは12日、アバディ氏の親族の家の近くで爆弾が爆発したのに続いて、13日も車に仕掛けられた爆弾が相次いで爆発する事件が起きており、政治の混乱が長引けば、さらなる治安の悪化につながりかねないという懸念も出ています。

イラクのマリキ氏が退陣拒否、新首相指名「意味ない」 | Reuters

マリキ氏はテレビ演説で「違法行為に価値はなく、結果も無効だ」と主張。「この政権は存続しており、連邦裁判所が決定を下すまで変わらない」と述べた。


マリキ氏は、議会最大勢力の指導者として新政権を発足させる最初の機会が与えられる必要がある、と連邦裁判所に不服を申し立てている。

一方、イランの最高指導者ハメネイ師は、アバディ氏の首相候補指名を支持する考えを示した。ハメネイ師はウェブサイトに掲載した声明で「(イラクの新首相指名が)新政権の発足につながり、イラク国内で扇動を企てる者への良い教訓となることを望む」と述べた。