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「めでたし」で終わらないおとぎ話、中銀の魔法はネタ切れ - Bloomberg

金融市場では専門用語が姿を消し、代わりに芸術的な比喩が飛び交う一種独特の局面を迎えた。


ヤルデニ・リサーチの社長兼チーフ投資ストラテジスト、エドワード・ヤルデニ氏の場合は「オズの魔法使い」だ。国際通貨基金IMF)のラガルド専務理事は「不思議の国のアリス」ばかりか「ハリー・ポッター」まで引用した。そしてスティーブン・キング氏(ホラー小説の大家ではなく、HSBCホールディングスのチーフエコノミスト)も適切な表現を求めてファンタジーの世界にさまよいこんだ。


彼らが投資家に伝えようとしているのは、MSCIワールド指数 が2月以降の最低に迫った後も、センチメントの悪化はしばらく続きそうだということ。理由は、世界経済の成長が再び弱まり始めたちょうどその時に、景気拡大の大半を担ってきた中央銀行で弾薬が底を突きつつあることだ。


ヤルデニ氏は「世界中で投資家がショックを受けている。金融の魔術師たちはもう、世界経済の成長をよみがえらせることはできないようだ」と表現。「魔術師たち自身も、魔力に限界があることを認めている」と続けた。


HSBCのキング氏は、今年の市場は総じて、金融当局が何とかしてくれるというおとぎ話にうつつを抜かしていたと指摘する。


バラ色のシナリオはこうだ。連邦公開市場委員会(FOMC)が来年には金融引き締めで米経済の成長の過熱感を取り除き、欧州中央銀行(ECB)が量的緩和に踏み切って景気に拡大へのエネルギーを吹き込む。めでたし、めでたし。

No Happy Ending for Investors in Central Bank Fairy Tale - Bloomberg