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焦点:オバマ大統領と対決か妥協か、米共和党で足並みそろわず | Reuters

党内意見の非常に大きなばらつきは、ジョン・ベイナー下院議長と新たに上院多数党の院内総務に就任する見通しのミッチ・マコネル氏に突きつけられた課題を早速浮き彫りにしている。両氏は今後、党内の保守派と穏健派を1つにまとめる方法を探り当てて、共和党が単にオバマ氏の政策課題の邪魔立てをしているだけでなく統治能力があるのだと国民に証明しなければならない。


もしも共和党保守派が、政府機関閉鎖や市場の動揺を招く政治的行き詰まりにつながるオバマ政権との対立を求めれば、2016年の大統領選で勝利して議会も再び支配したいという同党のもくろみがついえる恐れがある。

中間選挙で国民は民主党に厳しい審判を下したとはいえ、各種出口調査では議会の党派対立にはうんざりしていて、こうした醜態の責任は民主・共和両党にあるとの見方が示された。

ベイナー氏は、マコネル氏とともに新議会では雇用や経済に関する問題に迅速に取り組み、手始めに下院で以前可決されている多くの雇用関連とエネルギー関連の法案を推進していく方針を表明したとされる。


民主党にとっては、これらのうち一部の雇用関連法案には賛成できるとしても、医療保険改革(オバマケア)の全面的もしくは部分的な撤回や気候変動問題に関する規制適用の停止など多くは反感を呼ぶものだ。


オバマ氏はこうした共和党の試みには拒否権を発動しながら、気候変動や移民の問題では大統領令を駆使して突破する見通しで、そうなれば今後は共和党側が激怒する可能性が大きい。

共和党のジョン・ホーベン上院議員はインタビューで、同党は来年第1・四半期にカナダとメキシコ湾岸を結ぶ「キーストーンXL」パイプライン計画を承認する法案を早急提出すると発言。この法案は、オバマ氏が議会と一緒に仕事をするつもりがあるかどうかの試金石になるとしている。オバマ氏はこれまで、環境団体が反対しているキーストーンXL承認に関する判断を下すことを拒んできた。


また共和党は来年、人気のないオバマケアの医療機器課税の撤廃や大統領への貿易促進権限(TPA)付与、天然ガス輸出促進といった分野で採決を行う可能性もある。

こうした中で一部の共和党議員側近は、オバマ氏がリード院内総務を介さずに直接マコネル氏やベイナー氏に話をしなければならなくなるので、ある程度の信頼関係が築かれ、来年中により大きな政治的妥協に向けた交渉に弾みがつく展開もあり得るとみている。


だがこうした協議が常に生産的な仕事につながるわけではないことは政界の人間ならだれもが重々承知している。昨年もオバマ氏と共和党上院議員グループが数回にわたって話し合ったが、大規模な予算合意は成立しなかった。