アメリカ議会の中間選挙で与党・民主党が大敗し、野党・共和党が下院に加えて上院でも多数派となることが決まったことを受けて、オバマ大統領は7日、共和党のマコネル上院院内総務やベイナー下院議長のほか、民主党のペロシ下院院内総務など、与野党の議会指導者らと今後の議会運営について協議しました。
オバマ大統領は「国民は政策の行き詰まりに失望し、与野党が協力することを望んでいる。われわれにはその責任がある」と述べ、雇用の創出や財政赤字の削減などの政策に加え、イスラム過激派組織「イスラム国」やエボラ出血熱などへの対応を加速させるため、共和党に協力を求めました。
一方、移民制度改革については、前進を図るため大統領の権限を行使することも辞さない考えを示しました。
共和党のベイナー下院議長は協議のあと声明を発表し、「イスラム国」への対応では協力する姿勢を示した一方、移民制度改革についてオバマ大統領が大統領の権限で進めれば、あらゆる政策で議会の協力を得られなくなるだろうとけん制するなど、早くも双方の対立が始まっています。