ロシアのナルイシキン下院議長は5日、APEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議に合わせて日ロ首脳会談が行われるのを前にNHKのインタビューに応じました。
この中でナルイシキン下院議長は、日本との関係について「ロシアにとって大切であり、経済や貿易、文化交流などの分野で、よきパートナーである」と述べました。
その一方で、ウクライナ情勢を巡って、日本がロシアに対する欧米の制裁に加わっていることについて、「日本は強い国であり、もう少し自立的な外交を行うことができる。
アメリカなどからの圧力に屈するべきでない」と述べて、不快感を示しました。
また、欧米と日本が制裁を発動する原因となったクリミアの一方的な編入について、ナルイシキン下院議長は、「議論の対象には全くならない」として、ロシアとして編入を見直すつもりはないと強調しました。
日ロ関係を巡っては、プーチン大統領も先月17日の記者会見で、「日本側は、すべてのレベルでの政治的な接触を凍結した。
これはロシアの選択ではない」と述べ、政治的な協議が滞っている責任は日本側にあるという認識を示しています。