https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

参照文献はなぜ必要か : その目的と機能

学術論文では、 「内容が思いつきや独り善がりでないことを示すこと」が求められます。 「証拠立てられない私見だけでは論文にならない」ので、 客観的なデータや文献による論拠があることを明示しなければなりません。

教員の研究室を訪れて、本のあふれかえった書棚を見たとき、 「先生是丈みんな御読みになったですか」と、つい素朴な問いを発したくなってしまうことがあるかもしれません。 しかし、研究に使う本というものは、たとえわずか一箇所でも役に立つ部分があればそれで立派に役割を果たしているのであって、端から端まで通読するのは、むしろ特別な例外だけといえます。

参照文献には、自分で書く必要のないことを書かずに済ませる機能もあります。「参照した文献を明示することにより,著者側から読者に関連資料の存在を伝えると同時に,読者側からはその研究分野の動向を確認・評価することが可能になる」のです。

他の文献を紹介し、詳しくはそちらを読むようにと委ねることは、文面を節減し、簡にして要を得た密度の高いレポートや論文を書くことにもつながります。