米PIMCO旗艦ファンド、12月は20カ月連続の資金流出 | Reuters
米資産運用大手パシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー(PIMCO)は2日、同社の旗艦ファンド「トータル・リターン・ファンド」から、2014年12月に194億ドルの資金が流出したと発表した。
流出は20カ月連続、流出額は11月の95億ドルから拡大した。
12月末時点の運用資産総額は1434億ドル。
PIMCOトータル・リターンF、14年の資金流出額は史上最大 - Bloomberg
Pimco Total Return Fund suffers worst year of redemptions in history - The Globe and Mail
PIMCO旗艦ファンド、2年連続で競合他社大半の成績下回る - Bloomberg
パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の旗艦ファンドは2年連続で、競合ファンド過半数のパフォーマンスを下回った。長期債の上昇を逃したほか、インフレ見通しを誤ったことが背景。
ブルームバーグが集計したデータによると、トータル・リターン ・ファンド(資産規模1628億ドル=約19兆6000億円)の2014年運用成績は4.7%。競合ファンドの53%はこれを上回る成績を収めた。13年はマイナス1.9%で、競合するファンドの65%に及ばなかった。
トータル・リターン・ファンドはビル・グロース氏が運用していたが、同氏の昨年9月26日の電撃退社以降、スコット・マザー、マーク・キーセル、ミヒル・ウォラーの3氏が最高投資責任者(CIO)を務めている。向こう3−5年は政策金利が金融危機前の水準には戻らないなど「ニュー・ニュートラル」の考え方からPIMCOは、米国の利上げが過剰に織り込まれていると判断し、長期債より短期債への投資が有利と予想した。また、原油安によるインフレ期待の低下も響いた。
ファンドを現在運用している3氏はPIMCOウェブサイトに昨年11月30日、長期債をアンダーウエートとするスタンスは正しいとし、「当局が最終的にインフレ期待を高められると確信するため、中期のインフレ連動債(TIPS)の保有を続ける」と指摘した。
Pimco Fund Trails Peers in 2014 After Missing Rally - Bloomberg