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アングル:米シェール業界が急ピッチで掘削削減、数カ月内に生産減も | Reuters

米国のシェールオイル会社は駆け足で掘削数を減らしており、米国の原油生産は予想よりも早く数カ月中に減少に向かう可能性がある。


各社は原油安に対処して中東の湾岸産油国と競い、コスト削減を進めている。シェール業界の経営幹部によると、今回の原油安は過去と様相がかなり異なり、掘削の縮小は規模とスピードを伴っている。


例えばシェールオイル会社のコスト削減はこれまでより本格的で、速いペースで進んでいる。投資家が生産の伸びばかりでなく、資本の面での規律を重視する姿勢を強めたためだ。


スウィフト・エナジー(SFY.N: 株価, 企業情報, レポート)の最高経営責任者(CEO)を今月退任したブルース・ビンセント氏は「驚いたのは大企業も中小企業も、財務面の強い企業も弱い企業も、かつてないスピードで設備投資を圧縮していることだ」と話す。


ビンセント氏によると、原油生産会社はこれまではいったん掘削契約すると生産を継続したが、最近は違約料を払って契約を解除するため、リグ稼働数の減少に拍車が掛かっている。

シェールオイルはシェール層に閉じ込められているため、生産を一時凍結して、原油価格の回復を待てると指摘する声もある。従来型油田は掘削を停止すれば、同じ油層で採掘する競合他社に油を取られる恐れがあった。


コンチネンタル・リソーシズ(CLR.N: 株価, 企業情報, レポート)のハロルド・ハムCEOは「(原油を)地中に置いておけるようになった。従来型の油田は誰もが同じストローで吸い上げていたから、生産せざるを得なかった」と述べた。

アナリストの中には原油価格はまだ下がり続けるとの見方があり、シティバンク米原油価格が20ドルまで下げるとみている。しかし米国の原油生産削減により原油価格は急速に持ち直すと予想する向きもある。


米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが20日公表したデータによると、地上掘削リグ稼働数は前週から50基近く少ない1250基となり、EIAが今年10月と予想した水準に早くも到達した。また各社はフラッキングの作業に当たる従業員数の削減も進めている。


100ドルの原油価格に慣れきった原油生産会社は、原油が40ドル以下になっても利益が上がるまでシェール油田のコストを下げるとしている。


あるシェールオイル会社幹部は「最も皮肉なのは、われわれが今の状況から抜け出すとすれば、サウジが米国の石油産業を鍛える結果になることだ」と話した。