私は最近、山本芳久先生の著書に宿ったauraの力も相まって、神学というのは実は学問である以前に、私たち自身のこの一回限りの人生をより豊かにするための基礎のように感じ始めています。私はいつか必ず死にますが、直前に考えているのはおそらくイエス様のことしかないと感じるのです。
狭き門より入れという聖書の言葉がありますが、トマスが神学大全で提示してくれているのは、広い門です。「異論」という多くの人が陥りやすい考え方から出発しつつ、その不十分さを明らかにするなかで、万人が、自らの視野の狭さを克服することのできる方便を提供してくれているからです。