NATOの国防相会議はベルギーのブリュッセルで24日、2日間の日程で始まりました。
今回の会議では、有事に備える即応部隊に空軍や海軍を投入し、現在の3倍の4万人規模に拡充することや、ロシアに隣接するバルト3国に加えポーランドなど東ヨーロッパの国々に新たな拠点を設け、人員や軍事設備を配備することなどを決めました。
これはウクライナ情勢で欧米と対立を深めるロシアが、バルト海で軍事活動を活発化させているとみられることや、大陸間弾道ミサイルを配備する方針を打ち出したことなど軍備増強の動きを見せていることを念頭に置いた措置と受け止められています。
NATOのストルテンベルグ事務総長は会議後の記者会見で、ロシアとの軍拡競争につながらないのかとの質問に対し「これは対決ではない。しかし加盟国の安全を守るために相応に対応する必要がある」と述べました。
国防相会議に先立って、アメリカもバルト3国などに戦車などを配備する方針を示しており、欧米とロシアの対立の構図が軍事面でも鮮明になってきています。