つぎのオンライン版 BH 読書会は、旧訳聖書のなかでも、夢解釈や予言であふれている不思議な『ダニエル書』を読みます。
旧約聖書に記された少年ダニエルが予言した2017年人類滅亡説 「メネメネ・テケル・ウパルシン」 とは? - ハピズム
ネブカドネザル王が死に、息子のベルシャザルがバビロンを治めていた頃。宮廷内は毎晩のようにただれきった乱交パーティーが行われ、身体の不自由な人たちをかき集めてはなぶり殺しにしたり、あざ笑ったりしていた。また、女奴隷の美女を裸にして殺す「人間狩り」を行った。人々の心は乱れ、ごちそうを食い荒らし、考えることをやめて低俗な芝居を見て笑い転げていた……。そう、バビロンは「拝金主義」「性の乱れ」「モラルの低下」など虚飾にまみれた国家の象徴となったのである。
そのような堕落の限りを尽くしたバビロンで、ある日ベルシャザル王は配下の大臣やその愛人たちなどと一緒に盛大な酒宴を思いつき、「ベルシャザルの1000人宴会」を開いた。
ありとあらゆる美酒や料理が並べられ、それを飲み食いしながら淫らなショーを楽しみ、やがて大勢の男女が入り乱れて大乱交が始まったその瞬間……。
突然、空中に白い手だけがスーッと現れて指で壁に血文字を描いた。宴会中の者はそれを見た瞬間、恐怖のあまり全員凍りついたという。
やがて、壁に描かれた謎の文字の意味をダニエルが解くことになる。ダニエルは恐怖で震えるベルシャザルを見ながら、氷のような微笑みを浮かべて静かに答えた。
「現れた手は、バビロンに下された裁きの手です。文字は“メネメネ・テケル・ウパルシン”。メネメネは「数える」の意。神があなたの悪業を数えた。テケルは「測る」の意。神があなたの中身を測ったところ人間としての量が足りなかった。ウパルシンは「分ける」の意。この都もあなたも滅ぼされ分割されてしまうだろう。つまり神からの終わりの宣告です」