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なぜ女たちは岡田斗司夫に引っかかったのか? あの「先生」に口説かれた女子が分析!|LITERA/リテラ 本と雑誌の知を再発見

 しかし、はじめてのデートで彼女はすっかり熱が冷める。それは「先生」の一言にあった。「全てを知りたい。幸せになるための手伝いをさせてほしい」と言いながら〈服の隙間から手を入れられた〉とき、咄嗟にその手を払いのけた彼女に「先生」が言った言葉だ。


「そうやって、他者を受け入れない態度がきみを不幸せにしていくんだよ」


 この、悪魔の呪文のような言葉もまた岡田氏と共通する点だ。岡田氏の場合、ネット上で暴露された話だと相手を言葉巧みに洗脳して性的関係に持ち込んでいた節がうかがえる。著者の相手である「先生」も同様に、言葉によって追い込むという手を使っていたのだろう。だが、彼女はこの言葉によって目が覚めた。「所詮ヤりたいだけじゃんか、このオッサン」と、真実に気付けたのだ。

 では、どうして彼女はたった一言で目が覚ますことができたのか。それは彼女がサークルクラッシャーだったからだ。


 サークルクラッッシュというのは、〈男性の比率が高いコミュニティ〉において複数の男性が「紅一点」に好意を寄せ、サークルが消滅に追い込まれる状態。すなわち、クラッシュの原因となる「紅一点」がサークルクラッシャーと呼ばれる。サークルクラッシャーの多くは〈ただ単に天然で、そこに存在しているだけで男たちに愛されてしま〉う「無意識型」だが、著者は「意識型」、つまり〈意図的に相手が自分のことを好きになるよう仕向ける〉策士だった。


 彼女が意識してサークルクラッシャーとして活動していた目的は、〈相手が好きになってくれたという事実が欲しい、ひとまずはそれだけ〉である。母親との関係から「優しさに飢えていた」という彼女は、〈幼い頃から抱え続けた「誰かに優しくされたい」という承認欲求〉を満たす手段としてサークルクラッシャーとなった。だから著者は「自分をまるごと受け入れようとする相手には必ず裏がある」と知っていた。「先生」に引っかからなかったのは、そのためなのだ。

 しかも著者の体験談を読むと、サークルクラッシャーに引っかかる「クラッシャられ」の数はかなり多いと思われる。彼らは〈恋愛を含む人間関係全般についての経験が極めて乏しく、そのため傷つくことを過剰に恐れ、受け身がちな態度となってしまった男性〉であり、確信犯である著者のような女性の手にかかれば、早ければたった1日であっさり愛を告白してしまう。


 というのも、「クラッシャられ」には大きな特徴があるからだ。それは〈恋愛をしたくないのではなくて、恋愛に紐づくそのほかの面倒くさいことをしたくない〉ということである。


〈デートには行きたいけれど、インターネットで美味しいレストランを調べて、その場所を相手に提案するということはしたくない。楽しくおしゃべりしたいけれど、共通の話題を探り、会話のきっかけを作るということはしたくない。複数回デートを重ねてお互いを良く知ってから告白なんてまどろっこしい。さっさと彼女にしてしまいたい〉

「先生」に騙されず、そして恋愛童貞たちを騙してきたという著者は、その経験からこう警鐘を鳴らす。


〈彼ら彼女らは、愛される存在としての「自分」を演出してくれるかもしれないし、「自分」にとっての心の居場所を提供してくれるかもしれない。しかし、悲しいかな、甘い幻想には必ず裏があって、そのことを理解しないかぎり、いずれまた同じタイプの異性に引っ掛かってしまうだろう〉

 著者は愛してほしい、好かれたいという承認欲求からクラッシュを繰り返してきたが、かたや岡田氏や「先生」といったオッサンたちが欲していたのは〈セックスをした女の数〉に過ぎない。そして彼らは、著者のような若い女性からの承認を求めていたのではなく、誰かに“性的強者の自分を誇りたかった”だけではないのだろうか。

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#学者 #お笑い #ゆるキャラ