日本大学名誉教授 山口組元幹部から2000万円借金 NHKニュース
これは、金銭トラブルを巡って山口組のナンバー3だった元暴力団組長がさいたま地裁越谷支部に起こした民事裁判の中で明らかになったものです。
NHKが入手した裁判記録によりますと、日本大学の77歳の名誉教授は、去年8月、この裁判に元組長側の証人として出廷し、10年ほど前、海外での投資に充てる資金として、当時、現役だった元組長から2000万円を借りたと証言していました。
名誉教授は取材に対し、金を借りた相手が山口組の幹部だと認識していたとしたうえで、「日頃からつきあいがあり、軽い気持ちで借りた。これまで返済を求められていないので借りたままだが、そのうち返すつもりだ。反社会的勢力だからすべてが悪いというのはおかしいと思う」と説明しています。
名誉教授は現在、大学院法学研究科で英米法などの授業を担当しているほか、総務省の委託を受けて国の機関に対する国民の苦情や相談に応じる行政相談委員の東京の協議会会長も務めています。
日本大学は、本人への聞き取りで元組長からの借金が確認できたとして、9日までに大学院で担当している授業を休講にする措置を取りました。そのうえで、内部調査を進めることにしていて、「大学で教育に携わる立場にもかかわらず暴力団関係者と交際していたことは極めて遺憾だ。さらに詳細に事実関係を確認し、厳格に対応していきたい」としています。