去年12月、大阪・ミナミの路上で、指定暴力団・神戸山口組の関係者2人が複数の男にバットなどで殴られてけがをし、警察は、対立する指定暴力団・山口組系の組員が関わっているとみて捜査を進めていました。
その結果、大阪・中央区に事務所がある山口組系の「一心会」の会長、能塚恵容疑者(55)や、大阪・浪速区に事務所がある山口組系の「秋良連合会」の59歳の会長らが、神戸山口組の関係者を襲撃しようと配下の組員を集めて、バットなどを用意した疑いがあることが分かったということです。
警察は、能塚容疑者ら3人を凶器準備集合の疑いで逮捕するとともに、秋良連合会の会長ら十数人の逮捕状を取り、容疑が固まりしだい逮捕する方針です。
警察によりますと、調べに対し能塚容疑者は、「身に覚えがない」と容疑を否認しているということです。
また、この事件の翌日、大阪・浪速区の秋良連合会の傘下団体の事務所に乗用車を衝突させたとして、警察は神戸山口組系の暴力団員、吉武徹弥容疑者(44)ら4人を建造物損壊の疑いで逮捕しました。
警察は詳しいいきさつを調べるとともに、山口組と神戸山口組の対立抗争について捜査を進めています。
解散届を出したのは、ことし1月に組長が指定暴力団・山口組から絶縁されて離脱した、富山市の高田組です。
高田組を巡っては、山口組から離脱して以降ことし2月から3月にかけて、火炎瓶のようなものが投げ込まれたり銃弾が撃ち込まれたりする事件が相次ぎました。警察によりますと、解散届は10日までに管轄する警察署と富山県警察本部に提出されたということです。これを受けて10日、富山市内の組事務所の取り壊しが行われました。事務所は市営住宅の隣にあり、委託を受けた業者が木造2階建ての建物の玄関に取りつけられた鉄製の扉を取り外したあと大型の機械を使って作業を行っていました。
警察によりますと、この組では去年、山口組から分裂した指定暴力団・神戸山口組に加わる動きを見せていた組員もいたということで、警察は、今後も動向の把握に努めるとしています。