東京新聞:<甦る経済秘史>(9)FRB議長の助言 大蔵・日銀が封印:経済(TOKYO Web)
バブル崩壊による不良債権問題が深刻化した一九九五年夏、米連邦準備制度理事会(FRB)のグリーンスパン議長(当時)が日銀の松下康雄総裁(同)に「日本は一九二九年に始まった米国の大恐慌の時に似てきた」として、銀行への公的資金注入策の活用を助言していたことが明らかになった。元大蔵省(現財務省)銀行局長の西村吉正氏らが証言した。
その後皮肉にもグリーンスパン自身が自国で矢面に立った。金融緩和しすぎで住宅バブルが膨張、FRBを去った後リーマン・ショックを招いたのだ。だが、オバマ政権は二千億ドル以上の資金を銀行に注入、危機を素早く収拾。十七日には利上げも果たした。
当時財務長官のガイトナーは手記で言っている。
「危機をこじらせた日本の経験に学んだんだ」−

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