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メルトダウン判断 3日後には可能だった NHKニュース

福島第一原発の事故では1号機から3号機までの3基で原子炉の核燃料が溶け落ちるメルトダウン炉心溶融が起きましたが、東京電力メルトダウンとは明言せず、正式に認めたのは発生から2か月後の5月でした。
これについて東京電力はこれまで、「メルトダウンを判断する根拠がなかった」と説明していましたが、事故を検証している新潟県の技術委員会の申し入れを受けて調査した結果、社内のマニュアルには炉心損傷割合が5%を超えていれば炉心溶融と判定すると明記されていたことが分かりました。
実際、事故発生から3日後の3月14日の朝にはセンサーが回復した結果、1号機で燃料損傷の割合が55%、3号機では30%にそれぞれ達していたことが分かっていて、この時点でメルトダウンが起きたと判断できたことになります。
東京電力は事故後にマニュアルを見直し、現在は核燃料の損傷が5%に達するより前の段階でメルトダウンが起きたと判断して公表するとしていますが、事故から5年近くたって新たな問題点が明らかになったことで、当時の広報の在り方が改めて問われそうです。

メルトダウン炉心溶融を巡っては、東京電力の社員が、政府の事故調査・検証委員会の聞き取りに対し、「炉心溶融」ということばを使うことに消極的だった当時の状況を証言しています。公開された証言の記録によりますと、事故当時、東京電力の本店で原子炉内の状態の解析を担当していた社員は、事故から1か月近くたった4月上旬の時点の認識として、「1号機については水位は燃料の半分ほどしか無かったため、上半分は完全に溶けているであろうと考えていた」と述べ、核燃料の一部が溶け落ちていたと見ていたことを明らかにしています。そのうえで、「この頃の当社としては、広報などの場面で炉心溶融ということばをなるべく使わないようにしていたと記憶している」「炉心溶融ということばは正確な定義があるわけではないので、誤解を与えるおそれがあるから使わないと言った考えを聞いた覚えがある」と証言しています。