熊本県南阿蘇村にある全長200メートルの阿蘇大橋は、川に架かる国道325号線の一部で、南北を走る国道57号線と交わっています。また、周辺では国道57号線と並行してJR豊肥本線が走っています。
阿蘇大橋は16日、山から崩れた大量の土砂で押し流され、崩落しました。国土地理院は16日午前11時ごろ、この橋の周辺をドローンで高度30メートルから撮影しました。
映像では、崩落現場のすぐそばの国道57号線の路面に無数のひびや崩れている様子が確認でき、土砂のすぐ近くには車1台が残されていました。また、橋の一部は鉄骨がむき出しのまま垂れ下がっていたほか、道路脇には土砂に埋まった建物があり、線路も大きく折れ曲がっていました。
山肌には無数の線のような跡が見え、一部で水たまりが確認できるほか、ところどころに大きな岩が転がり、多くの樹木が土砂に埋もれていました。
午前10時現在、熊本県内の主なスーパーの営業状況です。
▽食品スーパーの「マックスバリュ」は、熊本県内では、熊本市西区の「マックスバリュ田崎店」、合志市の「マックスバリュ永江団地店」、山鹿市の「マックスバリュ山鹿店」、荒尾市の「マックスバリュ荒尾店」、「マックスバリュ桜山店」、八代市の「マックスバリュ八代店」、「ザ・ビッグエクスプレス川尻店」で営業しています。
ただ、店舗によって品切れとなったり停電の影響で一時的に営業を取りやめるところもあるとしています。店舗の営業状況については「マックスバリュ九州」のホームページで確認できます。
▽コンビニエンスストアは、「セブンーイレブン」が289店舗のうち286店舗で、「ファミリーマート」が163店舗のうち79店舗で「ローソン」が141店舗のうち58店舗でそれぞれ営業しているということです。地震の影響で営業を休止している店舗も店内の片付けが終わるなど準備が整いしだい、営業を始めるということです。
ただ、地震の影響で一部の道路が通れなくなっていて商品の配送に時間がかかっていることから、多くの店舗で水や食料を中心に品薄の状態が続いているということです。
▽「ロッキー」は、熊本県内では8つの店舗が17日も休業していますが、13の店舗がいずれも午後6時まで営業することにしています。
熊本市内では中央区の「ロッキースーパーストア水前寺店」、「ロッキースーパーストア本山店」、南区の「ロッキースーパーストア川尻店」が準備ができ次第、営業を始める予定です。熊本市以外では、玉名市の「ロッキー玉名店」、山鹿市の「ロッキーディスカウントストア鹿本店」、長洲町にある「ロッキーディスカウントストア長洲店」、天草市にある「ロッキー本渡店」、「ロッキーディスカウントストア牛深店」、「ロッキーディスカウントストア佐伊津店」、芦北町にある「ロッキーディスカウントストア芦北店」、水俣市にある「ロッキーディスカウントストア水俣古賀店」、「ロッキースーパーストア水俣南福寺店」、人吉市にある「ロッキー人吉店」が営業しています。「ロッキー」によりますと、店舗によって生鮮食料品や水を中心に品物が不足していたり欠品していたりするところがあり、客の行列で買い物までに時間がかかる店もあるとしています。
▽次に「ゆめマート」の営業の状況です。営業しているのは山鹿市の「山鹿店」と「東山鹿店」、天草市の「牛深店」、八代市の「鏡店」、人吉市の「人吉店」、多良木町の「多良木店」の6つの店舗です。
また、熊本市内では、「水前寺駅店」と「田崎店」が17日中に営業を再開する見通しとなっているほか、「帯山店」と「長嶺店」「九品寺店」も、準備ができしだい、店舗の外で食品などの販売を行う予定です。このほかの熊本県内にある15店舗は17日も引き続き営業を休止します。
▽「ゆめタウン」は、荒尾市の「ゆめタウンあらお」と、玉名市の「ゆめタウン玉名」、八代市の「ゆめタウン八代」が営業しています。また、熊本市の「ゆめタウン大江」は17日中に営業を再開する見通しです。このほかの3つの店舗は17日も営業を休止する予定です。
▽「サンリブ・マルショクグループ」は熊本県内の20店舗のうち10の店が営業、または営業の準備をしています。このうち天草市の「サンリブ本渡」、八代市の「マルショク八代店」と「マルショク日奈久店」、人吉市の「マルショク人吉店」、芦北町の「マルショク芦北店」の5店舗は営業しています。また、菊池市の「マルショク泗水店」、宇城市の「マルショク松橋駅前店」、熊本市内の「マルショク薄場店」、「マルショク白藤店」、「マルショク横手店」の5店舗は、準備ができしだい営業を再開する予定です。
▽次に「イワサキエース」は熊本市の「イワサキエース琴平店」が営業しています。このほかの熊本県内にある7店舗は17日も引き続き営業を休止します。
▽「西友」は、熊本市と菊池市にある3つの店舗すべてで17日の営業を休止しています。
▽ドラッグストアは「コスモス薬品」が熊本県内の87の店舗のうち、八代市の「松江店」「海士江店」「麦島店」「高田店」、天草市の「本渡北店」「亀場店」「天草食場店」「諏訪町店」など32の店で営業しています。
倒壊や欠品…休業相次ぐ コンビニや弁当店など?熊本のニュース│ くまにちコム
マックスバリュ九州はスーパー2店を通常通り営業。熊本市西区の新土河原店では、水やインスタント食品のほか、カットフルーツ、総菜などが飛ぶように売れた。水は通常の30倍を発注したが「日用品も含めて道路の状況次第。明日以降も商品をそろえられるかは分からない」と話した。17日は休業する可能性があるという。
鶴屋百貨店の「フーディワン」4店は、屋外に臨時売り場を設けた。同市東区の御領店では、飲料、弁当、ティッシュなどを販売。担当者は「物流が間に合わない。店員と最低限の商品がそろい次第、あすも臨時の売り場を設けたい」。嘉島町のイオンモール熊本も駐車場で食料品などを販売した。
MrMaxは熊本市や宇城市のディスカウントストア3店、DCMダイキは熊本市のホームセンター3店を屋外での販売に切り替えた。同市中央区のダイキ本山店は電池や防災用品を買い求める客が殺到。担当者は「再入荷の予定はない。売り切れ次第営業は終了する」と話した。
コンビニも、商品棚の倒壊や欠品が相次ぎ、休業が増えた。ローソンは県内141店中、停電などを免れた店で営業。「高速道路などが寸断され、店への配送が困難になっている。迂回[うかい]路を探すなどして、一刻でも早く品物を届けたい」。県内289店を展開するセブン−イレブンも、「フランチャイズ店は経営者の判断で対応している」として、営業を中断する店が目立った。
一方、各店に詰め掛けた買い物客からは「食料が手に入らないので菓子で食いつなぐしかない」(熊本市南区の男性会社員)、「自宅のトイレが壊れたので、簡易トイレを買いに来た」(同市中央区の主婦)、「食品を買えて安心した」(同市西区の男性公務員)など、切羽詰まった声が多かった。
中食や外食も休業が目立った。弁当・総菜店のヒライは、店内に商品が散乱し、県内99店の約半数が休業。味千ラーメンは、各地で断水したため、県内60店の大半で休業した。弁当店「ほっともっと」と定食屋「やよい軒」は、停電と断水のほか、従業員が出勤できず、県内計97店の約8割を休業。ファミリーレストランのジョイフルやロイヤルホストも県内の営業を見合わせた。
ガスリンスタンドには給油する車の長蛇の列ができた。熊本市中央区のセルフ世安SSは「石油元売りから補給されては、売り切れる状態が1日中続いた。給油する際は事前にスタンドに状況を確認した方が無駄足を避けられる」と話した。
気象庁の青木元地震津波監視課長は午前10時半から記者会見し、「熊本県と大分県では地震活動が活発な状態が続いており、活動が収まる傾向は見られない。家屋の倒壊などの危険性が高まっているおそれがあるので身の安全を確保してほしい。また、相次ぐ強い揺れや16日から降った雨で地盤が緩んでいるおそれがあり土砂災害にも十分注意してほしい」と述べました。
「近代観測史上、聞いたことがない」と驚く専門家も
— 産経ニュース (@Sankei_news) 2016年4月16日
震源、北東へ動く 異例の広域連鎖、誘発を警戒https://t.co/6AqyUJou2X #熊本地震 pic.twitter.com/wB5o4ACH2K
地震の影響で大分県の日田市と豊後大野市、それに由布市の一部地域に出されていた避難準備情報はこれまでに解除されました。
大分市の大在港には17日午前8時半ごろ、支援物資を積んだ広島の海上自衛隊呉基地所属の輸送艦「しもきた」が到着しました。
大分県によりますと、午前8時半現在、15の市と町で合わせて12000人余りが避難していますが、必要な物資について各自治体が情報を収集しています。こうしたなか、海上自衛隊は自治体からの要請を待たず支援物資を届けることにし、大在港に非常食用の米500パックや500ミリリットル入りの水のパック240個、それに毛布1440枚などを降ろしました。
物資はいったん市内の拠点に集積され、自治体の状況を見ながらそれぞれの避難所に届けられることになっています。
輸送艦「しもきた」の鈴木拓哉艦長は「一刻も早く救援物資を届けるため全力で取り組んでいる。東日本大震災のときに要望が多かったトイレットペーパーや生理用品なども多く用意しました」と話していました。
中谷防衛大臣は午後0時半ごろ、防衛省で記者団に対し、「自衛隊のOBである即応予備自衛官に生活支援に当たっている部隊で活動してもらうため、閣議決定などの手続きを本日中に終わるよう指示した。最大で300人に活動してもらうことを見込んでいる」と述べました。
即応予備自衛官は、東日本大震災の際にも招集されており、平成9年度に制度が発足して以来、今回が2度目の招集となります。
また中谷大臣は、アメリカ軍の航空機による輸送支援の受け入れについて、「安倍総理大臣からは『具体的な輸送ニーズを調整し、整いしだい実施に移すように』との指示があったので、私から河野・統合幕僚長に指示した。主に生活物資や人員の輸送をしてもらう方向で考えている」と述べました。
熊本県では、各市町村の社会福祉協議会が、ボランティアの受け入れや、活動する現場の調整を行うことになっています。
県全体の取りまとめを行っている熊本県社会福祉協議会は、現在は余震や二次災害のおそれがあるほか、人命救助が行われ、緊急支援車両の道路確保が重要となっているとして、交通渋滞など現場の混乱を防ぐため、まだボランティアの募集を行っていないことをホームページに掲載しています。
そして、社会福祉協議会からの指示を受けずに、現地に向かうことはしないでほしいと呼びかけています。
また、必要な情報はホームページやツイッターで随時、発信しているとして、電話やメールで直接問い合わせすることも控えてほしいと、呼びかけています。
熊本県社会福祉協議会は、「ボランティアの申し出は本当にありがたい。その気持ちを最大限、現場でいかせるよう、現状を理解してほしい」と話しています。また、大分県社会福祉協議会も、同じ理由で、まだボランティアの募集を始めていません。
大分県竹田市は土砂災害のおそれがあるとして、市内全域に出していた避難準備情報を午後5時に解除しました。これで大分県内の自治体に出されていた避難準備情報はすべて解除されました。一方、中津市耶馬溪町の深瀬地区には引き続き16世帯27人に避難勧告が出されています。
熊本県益城町の上陳堂園地区。きのう未明に発生したM7.3の地震の震源の近くです。地面にひび割れが入り大きくずれている様子がわかります。段差やひび割れは10キロあまりの範囲でおよそ50か所見つかりました。 pic.twitter.com/3c2FJuQsbV
— NHK生活・防災 (@nhk_seikatsu) 2016年4月17日
16日、熊本県で発生したマグニチュード7.3の大地震を受けて、政府の地震調査委員会は、17日、臨時の会合を開き、震源の近くを北東から南西方向に延びる「布田川断層帯」との関連などについて検討しました。
この中では、これまでの現地調査で、震源地に近い熊本県益城町でおよそ10キロにわたって活断層がずれ動いて出来たとみられる地表の段差やひび割れが確認され、変化の大きさは、水平方向に最大で2メートルほどだったことが報告されました。
痕跡は、「布田川断層帯」のうち、北東側の長さおよそ19キロの「布田川区間」という断層帯に沿っているということです。
また、大地震の後に起きている地震を分析した結果、多くが「布田川区間」の周辺や「布田川断層帯」に沿うように起きていることなどが報告されました。一方、GPSのデータや地震の規模などから、ずれ動いた活断層の長さは30キロ近くと推定されることが報告されました。
こうしたことを受けて、地震調査委員会は布田川断層帯の「布田川区間」が、これまで考えられていたより北東側へ数キロ程度延びているとしたうえで、16日の大地震は、この「布田川区間」がずれ動いて起きたと考えられるという見解をまとめました。
一方、16日の大地震のあと、熊本県の阿蘇地方や大分県など、離れた場所でも地震活動が活発になっていることについては、何らかの影響はあったとみられるものの、どのような関連があるかは評価できないとしました。
地震調査委員会の委員長で東京大学地震研究所の平田直教授は「熊本県を中心とする九州での地震活動は、依然として収まっておらず、今後も震度6弱程度の地震が起きる可能性がある。引き続き強い揺れを伴う地震に警戒してほしい」と話しています。
専門家「断層帯延長部では別の地震誘発も想定を」 | NHKニュース
地震のメカニズムに詳しい東京大学地震研究所の古村孝志教授は、熊本県や大分県で続く地震活動について「3日前に震度7の地震が起き、その余震が続く中で、飛び火をするように離れた場所で地震が誘発されて起きており、これまで経験したことのない地震活動になっている」と指摘しています。
さらに「地震活動はこれまでにずれ動いた布田川断層帯や日奈久断層帯の区間からしみ出すように広がっているように見える。仮に別の区間で地震が誘発されると、これまでと同じ規模か、さらに大きな地震が起きるおそれもある。耐震性の低い住宅や、すでに強い揺れに見舞われた住宅にいる場合には、地震活動がおさまるまでは自宅から避難することなどが重要だ」としています。
一方、今回の一連の地震活動と南海トラフで想定される巨大地震との関係については、「現段階ではよく分かっていないが、想定されている震源域までは100キロから200キロ程度離れているため、直接、地震の引き金を引く可能性は非常に低いのではないかと思う」と述べました。
そのうえで「南海トラフでは前回の巨大地震からすでに70年がたち、近い将来、起きることは確実だ。地震を確実に予測することも難しいため不意打ちを受けてもよいように、耐震化や備蓄などの備えを進めておく必要がある」と話しています。
一方、過去に南海トラフで巨大地震が発生した前後には、内陸の地震が活発化していたことが知られ、専門家の中には今回の一連の地震活動を受けて、「すでに西日本が巨大地震前の地震の活動期に入ったのではないか」という指摘も出ています。古村教授は「活動期に入ったかどうかは巨大地震が起きてからしか分からない面がある。ただ、熊本だけでなく西日本のほかの地域でも今後、同じようにマグニチュード6や7クラスの地震が起きる可能性があることを考え、南海トラフの巨大地震への備えとともに、内陸地震への備えも進めていくことが重要ではないか」と話しています。
午後5時現在、通行止めとなっている区間です。
九州自動車道が、熊本県の植木インターチェンジと八代インターチェンジの間の上下線。
大分自動車道が、大分県の日田インターチェンジと大分インターチェンジの間の上下線。
東九州自動車道が、大分県の速見インターチェンジと日出ジャンクションの間の上下線。
九州中央自動車道が、熊本県の嘉島ジャンクションと小池高山インターチェンジの間の上下線。
西日本高速道路は、いずれの区間についても復旧の見通しはたっていないとしています。
国道は11路線の21か所で通行できなくなっていて、熊本県で14か所、大分県で5か所、福岡県で1か所、宮崎県で1か所となっています。
このうち、熊本県と大分県をつなぐ国道57号線は南阿蘇村立野で崩れた土砂が道路を塞いでいるため通行止めとなっているほか、
国道325号線は南阿蘇村にある阿蘇大橋が崩落したため通行止めとなっています。
県道は、熊本県で105か所が通行止めになっているのをはじめ、大分県、宮崎県、福岡県も合わせた4つ県で合わせて132か所が通行できなくなっています。
そのほか、熊本県内では市町村の道路が多くの場所でひび割れるなどして通行止めになっています。
九州の鉄道は、熊本県を中心に引き続き広い範囲で運転できなくなっています。
九州新幹線は、博多と鹿児島中央の間の全線で運転できない状態が続いています。九州新幹線では、回送列車の脱線以外にも、熊本県内の区間で、レールの変形や駅のホームの損傷など線路や駅、車両基地などへの被害が少なくとも15か所で新たに見つかり復旧のめどは立っていません。
在来線は、午後5時現在、次の区間で運転できなくなっています。
「鹿児島線」が熊本県の荒尾と八代の間、
「豊肥線」が(ほうひ)熊本と大分県の豊後竹田の間、「三角線」の全線、
「肥薩線」が熊本県の八代と鹿児島県の吉松の間でそれぞれ運転できなくなっています。
JR九州は、「豊肥線」については、線路が土砂崩れに巻き込まれたため、復旧の見通しが立っていないとしています。そのほかの在来線については、線路の安全を慎重に確認しているということですが、余震が続くなか、確認に時間がかかっているということです。
また、熊本市交通局の路面電車が全線で運転を見合わせているほか、肥薩おれんじ鉄道の一部区間と、熊本電鉄、南阿蘇鉄道、くま川鉄道も全線で運転を見合わせています。
熊本空港では天井が崩落するなどターミナルビルの被害が大きく、依然復旧作業が始まっていないということです。
このため旅客機は、17日はすべての便が欠航していて、18日もすべての便の欠航が決まっています。
このほかの九州の空港は通常どおり運航しています。
熊本港では、周辺の道路が陥没したり、船に乗り込むための橋が壊れているのが見つかりフェリーなどは運航していません。
しかし、熊本港と、周辺の三角港、八代港、大分港では、水などの緊急物資の輸送の拠点として運用が始まっているということです。
江戸時代、熊本藩の年貢米が集められた国の史跡、「熊本藩川尻米蔵跡」では、西蔵で壁の一部の割れや建物のゆがみなどの被害が出ています。
また、国の名勝・史跡に指定されている「水前寺成趣園」は、鳥居や灯籠が倒壊する被害が確認されています。さらに、園内にある池の水も通常の2、3割程度になっているということで、園の関係者は「地震の影響で湧き水が止まっているのではないか」と話しています。
このほか、市の有形文化財で幕末の思想家、横井小楠の住宅跡「四時軒」は、建物が傾き壁が崩落するなどの被害が出ています。また市の史跡では、文豪、夏目漱石が英語教師として熊本で過ごしたときに住んでいた住居の1つ「夏目漱石内坪井旧居跡」で、壁の一部の崩壊や内装にひびが入る被害が出ています。
すでに熊本市では、「熊本城」や「熊本藩主細川家墓所」、それに「熊本洋学校教師ジェーンズ邸」などでも被害が確認されていて、熊本市はほかにも影響が出ていないかどうか調べています。
熊本地震、トヨタが生産停止を拡大 電機も復旧に遅れ | ロイター
熊本県と大分県を中心とする連続地震で大手製造業各社の現地工場が被災し、生産停止の動きが広がっている。ソニー(6758.T)は17日、長崎と大分での画像処理半導体(イメージセンサー)の生産を再開したが、熊本工場は停止したまま。トヨタ自動車(7203.T)は部品調達に支障が出ているとして九州以外の生産ラインの一部停止も発表した。
ソニーは長崎工場(長崎県諫早市)、大分工場(大分市)、熊本工場(熊本県菊陽町)でスマートフォンやデジタルカメラなどに使われる画像処理半導体(イメージセンサー)を生産。この分野で世界シェアトップにあり、米アップルなど主要なスマホメーカーに供給している。
14日から相次いでいる地震の影響で、同社はこれら3工場の生産ラインを一部停止。17日の時点で長崎工場と大分工場の総合を全面的に再開したが、熊本工場では地震による設備の被害状況が完全に確認できず、「再開の見込みはまだわからない」(広報担当者)としている。
ルネサスエレクトロニクス(6723.T)は、自動車向けマイコンを生産している川尻工場(熊本市)で設備部品の一部破損が見つかったと発表した。同工場は地震発生後に稼働停止していた。生産再開の見込みはまだ立っていないという。
三菱電機(6503.T)では熊本県合志市にあるパワー半導体工場、同菊池市の液晶モジュール工場を停止中だが、同社によると、設備の被害を詳細に確認できない状況が続いている。
トヨタも同日、18日から23日まで国内の完成車組み立て工場の大半を段階的に停止すると発表した。
部品供給に支障がでているためで、18日から福岡県にあるトヨタ自動車九州の宮田工場、19日からは愛知県内の高岡、堤、田原、元町といったトヨタ本体の各工場、トヨタ車体のいなべ(三重県いなべ市)や富士松(愛知県刈谷市)の工場、トヨタ自動車東日本の東富士工場(静岡県裾野市)などの操業を停止する。
今回の地震で被災したトヨタ系部品メーカー、アイシン精機(7259.T) の熊本市の子会社は操業復旧のめどが立っておらず、ドア部品やエンジン部品などの供給がストップしている。
トヨタ車を受託生産する日野自動車(7205.T)の羽村工場(東京都羽村市)も同日から、ダイハツ工業(7262.T)の京都工場(京都府乙訓郡)が20日から休止。22日からはトヨタ自動車東日本の岩手(岩手県胆沢郡)と宮城大衡(宮城県黒川郡)の各工場を停止する。