このフォーラムは中国の企業家らで作る団体が開いたもので、日中両国の大手企業の幹部らが出席し、中国が目指す産業の高度化について議論しました。
この中で日本側は、工場の生産性を素早く改善するため、人の動きや物の流れの膨大なデータから必要な情報を選び出して解決策を導く大手電機メーカーのシステムや、環境に配慮する企業の金利を優遇して産業構造の転換を金融面から支援する大手銀行の取り組みなどを紹介しました。
一方、中国企業からは日本の技術やノウハウの活用に対する期待が寄せられた一方、日本企業は欧米と比べて提携などビジネスの決断が遅いといった指摘も出ていました。
主催した団体は、毎年中国の民間企業のトップらが一堂に会する大規模な会合を開いていますが、日中経済をテーマにしたフォーラムが開かれるのは初めてで、参加した中国企業の代表は「製造業の自動化で日本は中国の先を行っていて学びたかったのでよかった」と話していました。
司会を務めた日中経済協会の岡本巖理事長は「中国で新たなビジネスモデルが出るなか、日本の強みや経験を説明するよい機会になった」と話し、今後もフォーラムが続くことに期待を示しました。