易與天地準、故能彌綸天地之道。仰以觀於天文、俯以察於地理。是故幽明之故。原始反終、故知死生之説。
天命之謂性。
「私は私の運命と使命を天(てん:天の主宰者である天帝(てんてい))より受けて、力をすっかり出し尽くすようにして民衆を養っているのです。人の生とは、性(せい:天より受けた生まれつきの優れた性質)であり、人の死とは、命(めい:天より受けた運命、性質)なのです。
(私は自分が天から受けた運命・使命を知り、その上で天より受けた生まれつきの性質を、道の修養でその性質を磨きをかけて保つ、そうして生きていくだけなのです。ですから、)
私はどうして龍を心配して恐れることがあるでしょうか。」
と。すると龍は耳を伏せて尾を垂れて去って行きました。つまり、禹(う)は死と生の分かれ目と、利と外の常に変わらない道理をよく理解しているのです。
(生死は道によるものであり、利と害もまた道によるものであるから、道を修め道に従って行動することに力を注ぎ、他の心配事を持たないということです。)
更に補足しますと、私心や邪念を心の中に入れないように、まだ言動が実際には現れていない未発(みはつ)の段階から反省して、それによって心の中を戒めることによって(未発の中)、実際の言動を正していく(已発の中)が大切なのです。
(四書の『大学』『中庸』の「慎独(しんどく:人のいない所で悪い事をしないことが、人前で良い事をする基礎となる)」の南宋(なんそう)の朱熹(しゅき)の考え(心の中に思う段階から反省する)より。)
それを道を修める中で行い、道というものを身に付けていくことを唯一の心配事として、他の物事を心配することを減らしていく、ということです。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160820#1471689454
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160819#1471603163
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160813#1471085085
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160810#1470825144
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20151008#1444300854
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150107#1420627085
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20071220#1198115769