建築設計活動のかたわら、土木と建築の融合や新町屋論など建築と環境の関係性の改善に関する主導的な提言を行っている。
愛知万博の計画では初期の会場構想にかかわり、海上の森の保全をめぐっては環境保全を重視して新住事業など旧来の開発手法を厳しく批判した。
八丈島のアトリエ(1995年日本建築家協会JIA新人賞)
一九六二年(昭和三七)恩師の山田耕筰さんとともに来島、翌年八丈島の樫立に仕事場を作り、以来そこが團さんの「創造の場」でした。
七五年十月五日八丈島を瞬間最大風速六七・八メートルという未曾有の台風が襲いました。すでにシロアリが取りついていた仕事場は被害甚大、応急修理でしばらくは持ちこたえましたが、結局取り壊すことになりました。この時團さん愛用のピアノが地元に寄贈されました。九三年、建築の道に進んだ二男紀彦さんの設計になる二代目の仕事場が完成しました。白い半円形の建物の南側、黒い石を敷き詰めた庭は、そのまま野外ホールになる個性的な建物で、毎年五月にここで「團先生を偲ぶ会」が行われています。
× 「別荘」(團遥香)
都市に関する研究と教育は都市工学といった工学分野から地理学や経済学、環境学、或いは建築も含めれば芸術、文化、歴史、デザインの領域にまでひろがっています。もう一度日常的な都市生活と都市空間の実感から出発して、目の前にある街を歩き、調べ、考えることを通じて自分自身の「都市学」を習得してください。