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効果上回ると判断すれば、マイナス金利下げ含め追加緩和=日銀総裁 | ロイター

黒田東彦日銀総裁は12日午前の衆院予算委員会で、物価2%目標に向けたモメンタムを維持するため、日本経済全体として効果が上回ると判断すればマイナス金利幅の拡大を含めて追加緩和を行う、と語った。西村康稔委員(自民)の質問に答えた。


日銀は9月の金融政策決定会合で、金融政策の軸足をそれまでの「量」から「金利」に転換する枠組み変更を実施した。


今後の金融政策運営について総裁は、新たな枠組において「経済・物価・金融情勢を踏まえ、2%の物価安定目標に向けたモメンタムを維持するために必要な場合、追加緩和を行うという方針を示している」と説明。


そのうえで「追加緩和を行うにあたってはベネフィットとコストを比較することになる」とし、「日本経済全体のためにベネフィットが上回ると判断すれば、短期政策金利の引き下げを含めて追加緩和を行う」と語った。


新たな長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)のもとでの国債買い入れは「当然、80兆円の上に行ったり、下に行ったり変動するとは思う」としながら、「80兆円の国債買入の方向は続く。引き続きマイナス金利と大量の国債買い入れの実行によって、適切なイールドカーブを実現していく」と述べた。


日銀は、長期金利(10年国債金利)がゼロ%程度で推移するよう、保有残高を年間80兆円増加させるペースをめどに長期国債の買い入れを行う方針を示している。

世界経済急変なら追加緩和、限界はまだまだ先=原田日銀委員 | ロイター

日銀の原田泰審議委員は12日、長野県松本市内で講演し、「世界経済の急激な変化など2%の物価目標達成が困難になる事態が生じればちゅうちょなく追加緩和をすべき」と主張した。金融緩和の限界は国債をすべて日銀が買い取ってしまったときで「まだまだ先」と強調した。


原田委員は大胆な資金供給によるマネーの「量」が物価を引き上げると主張するリフレ派の代表的な論客。日銀は9月の金融政策決定会合で、金融緩和の目安を事実上「量」から「金利」に転換した「イールドカーブ・コントロール(長短金利操作付き量的・質的金融緩和、YCC)」を導入し、原田委員も賛成票を投じており、その見解が注目されていた。


原田委員は「マネタリーベース(量)と(人々の物価観である)予想物価上昇率は長期的な関係をっ持つもの」と述べ、3年半の大規模緩和を経て物価(消費者物価指数、コアCPI)が目標の2%に達成していないものの、長期的に効果が出ていると主張した。


また「緩和の限界は政府債務残高に占めるマネタリーベース・日銀の国債買い入れ額」と述べ、現在国債発行額の4割に留まっている日銀の国債買い入れが10割に達するまでには相応の時間があるとして「日本の金融緩和政策の限界はまだまだ先にある」と強調した。

#リフレ#アベノミクス