自分が信じる未来のために、最後まで絶対に諦めない。どんな圧力があっても、大義のためにやり抜く力を持った人物が一人いるだけで国の未来は変わります。過去を忘れないと声をあげ続ける自立した市民がいることで、社会は再び過ちを犯さないで済むことができるのです。法を学んだ者には、そうして声をあげる責任があると思います。
当時の中野自身、国民に圧倒的な支持を受ける両者を偉大な政治家だと認識していたが独ソ開戦後は評価を変えている。(四男・泰雄談)
1940年(昭和15年)、大政翼賛会総務に就任。1941年(昭和16年)に太平洋戦争開戦時、東方会本部で万歳三唱するが長期化する戦局に懸念を抱くようになる。
首相・東條英機が独裁色を強めるとこれに激しく反発するようになる。1942年(昭和17年)に大政翼賛会を権力強化に反対するために脱会している。同年の翼賛選挙に際しても、自ら非推薦候補を選び、東条首相に反抗した。東方会は候補者46人中、当選者は中野のほか、本領信治郎(早大教授)、三田村武夫たち7人だけであった。それでも翼賛政治会に入ることを頑強に拒み、最終的には星野直樹の説得でようやく政治会に入ることを了承した。
そして、同年11月10日、早稲田大学大隈講堂において、「天下一人を以て興る」という演題で2時間半にわたり東條を弾劾する大演説を行った。
諸君は、由緒あり、歴史ある早稲田の大学生である。便乗はよしなさい。歴史の動向と取り組みなさい。天下一人を以て興る。諸君みな一人を以て興ろうではないか。日本は革新せられなければならぬ。日本の巨船は怒涛の中にただよっている。便乗主義者を満載していては危険である。諸君は自己に目覚めよ。天下一人を以て興れ、これが私の親愛なる同学諸君に切望する所である。
政治が面白くないから俺は黙っていようと言うのは、滔滔たる衆愚のことである。
諸君は大学生ではないか。
一念殉国の誠を尽くそうではないか。・・・
天下悉く眠って居るなら諸君起きようではないか。
この切迫せる世の中に、眠って居るのもうすら眠りであろう。
諸君が起ちて直ちに暁鐘を撞けば、皆醒めることは必定である。
天下は迷わんとする。
言論のみでは勢いを制することはできぬ。
誰か真剣に起ち上がると、天下はその一人に率いられる。
諸君皆起てば諸君は日本の生気を分担するのである。・・・
日本の巨舶は怒涛の中に漂っている。
便乗主義者を満載して居っては危険である。
諸君は自己に醒めよ。
天下一人を以て興れ。
四十余年 睡夢(すいむ)の中
而今(じこん) 醒眼(せいがん) 始めて朦朧(もうろう)
知らず 日已(すで)に亭午(ていご)を過(す)ぐるを
起(た)ちて高楼(こうろう)に向かい 暁鐘(ぎょうしょう)を撞(つ)く
起ちて高楼に向かい 暁鐘を撞く
尚(な)お多く昏睡(こんすい) 正(まさ)に懵懵(ぼうぼう)たり
縦(たと)ひ日暮るるも 醒猶(な)お得ん
信ぜず 人間の耳 尽(ことごと)く聾(ろう)なるを
孟子曰く、
文王を待ちて而る後に興る者は、凡民なり。
夫の豪傑の士の若きは、文王無しと雖も猶お興る。
安岡正篤先生 - 『孟子にいう、「文王を待って後に興る者は、凡民なり。かの豪傑の士の如きは、文王無しと雖も猶興る」と。... | Facebook
『孟子にいう、「文王を待って後に興る者は、凡民なり。かの豪傑の士の如きは、文王無しと雖も猶興る」と。有名な「猶興(ゆうこう)」の出典である。
日本民族を歴史的に考察すれば、その良否は別として、文王を待って後に興る国民であることは否めない。能力的に非常に優秀ではあるが、指導者というものがないと振わない。猶興の士の輩出が望まれる所以である。
世の中が悪くなればなるほど優れた指導者を必要とする。放っておけば容易に独裁者や少数専制者の跳梁するところとなるからだ。ところで優れた指導者が出るには、慨然として独りみずから行ずる人が必要だ。孟子の「文王無しと雖も猶興る」猶興の士となることである。』
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