今の奴らが、逃げても負けても恥とも思はず、虚言をついても、裏切をしても、一向平気で、それでもつて有志者だとか、政治家だとか威張つて居るのみか、世間の者もこれを咎めないのは、実に呆れてしまふヨ。どうしてこんな人間の意気地がなくなつたか知らん。
— 勝海舟bot (@KatsuKaishuBot) 2016年12月17日
天下の事に任ずるくらゐのものは、今日朝野にどんな人物があるかといふことは、常に知つて居なくては困る。おれなどはあらかじめその辺を調べて、手帳に留めておいた。すると瓦解の際におれの向ふに立つた奴は、西郷を初めみな手帳の中の人物に洩れなかったヨ。
— 勝海舟bot (@KatsuKaishuBot) 2016年12月17日
人が来て囂々とおれを責める時には、おれはさうだらうと答へておいて争はない。そして後から精密に考へてその大小を比較し、この上にも更に上があるだらうと想ふと、実に愉快で堪へられない。
— 勝海舟bot (@KatsuKaishuBot) 2016年12月17日
世の中に不足といふものや、不平といふものが始終絶えぬのは、一概にわるくもないヨ。人間は、とにかく今日の是は、明日の非、明日の非は明後日の是といふ風に、一時も休まず進歩すべきものだ。
— 勝海舟bot (@KatsuKaishuBot) 2016年12月17日
いつ松を植ゑたか、杉を植ゑたか、目立たないやうに百年の大計を立てるが必要サ。
— 勝海舟bot (@KatsuKaishuBot) 2016年12月17日
一身の栄辱を忘れ、世間の毀誉を顧みなくつて、そして自から信ずるところを断行する人があるなら、世の中では、たとへその人を大悪人と言はうが、大奸物と言はうが、おれはその人に与するヨ。つまり大事業を仕遂げるくらゐの人は、かへつて世間からは悪くいはれるものサ。
— 勝海舟bot (@KatsuKaishuBot) 2016年12月17日
おれは江戸児だよ。世間の人とはちやうど反対さ。人の悪き時節にはしげしげ行くけれども、その人がモー良くなればチツトも行きやしないよ。ずいぶん荒療治もする代りに涙ポイ方だよ。
— 勝海舟bot (@KatsuKaishuBot) 2016年12月17日
男児世に処する、たゞ誠意正心をもつて現在に応ずるだけの事さ。あてにもならない後世の歴史が、狂と言はうが、賊と言はうが、そんな事は構ふものか。要するに、処世の秘訣は誠の一字だ。
— 勝海舟bot (@KatsuKaishuBot) 2016年12月18日
おのれに執一の定見を懐き、これをもつて天下を律せんとするのは決して王者の道でない。鳧の足は短く、鶴の脛は長いけれども、みなそれぞれ用があるのだ。反対者には、どしどし反対させておくがよい。我が行ふところはこれであるなら、彼らもいつか悟る時があるだらう。
— 勝海舟bot (@KatsuKaishuBot) 2016年12月18日
人は何事によらず胸の中から忘れ切るといふことが出来ないで、始終それが気にかゝるといふやうではなかなかたまつたものではない。いはゆる座忘といつて、何事もすべて忘れてしまつて、胸中濶然として一物を留めざる境界に至つて初めて万事万境に応じて横縦自在の判断が出るのだ。
— 勝海舟bot (@KatsuKaishuBot) 2016年12月18日
長刀を二本差して来た奴があるので『お前の刀は抜くと天井につかへるぞ』といつてやつたら、その奴は直ぐ帰つてしまつた事があつた。またある時は既に刀を抜きかけた奴もあつたが『斬るなら見事に斬れ。勝は大人しくして居てやる』といふと、たいていな奴は向ふから止めてしまふ。
— 勝海舟bot (@KatsuKaishuBot) 2016年12月18日
日清戦争はおれは大反対だつたよ。なぜかつて、兄弟喧嘩だもの犬も喰はないヂやないか。たとへ日本が勝つてもドーなる。支那の実力が分つたら最後、欧米からドシドシ押し掛けて来る。ツマリ欧米人が分らないうちに、日本は支那と組んで商業なり工業なり鉄道なりやるに限るよ。
— 勝海舟bot (@KatsuKaishuBot) 2016年12月18日