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『新科学対話 上』

P191

 サグレド なんと言つたら良いでせうか、シムプリチオ君、人間の頭の働きを鋭くし、正確にものを考へるやうに訓練するには、幾何学があらゆるものの中で最も有力な手段である、と言つては過言でせうか。プラトンは彼の弟子達に、何よりも先づ数学によく通暁するやうに、と諭へてゐますが、全く当を得てゐたのではないでせうか。私自身について申しますと、梃子の性質をよく知つてゐましたし、何故その長さを増減すれば、その力や抵抗力の能率を増減する事ができるか、といふ事も知つてゐたのです。それですら今の問題を解決するには、少々どころか大まちがひをしてゐたのです。
 シムプリチオ 実際私は、論理学は推理のすぐれた手引ではありますが、発見への刺激といふ点からみれば、幾何学に属する鋭い類別力には較べものにならない、といふことがやつと分つて来ました。
 サグレド 論理学は私達に、既に発見され完成された或る論証或ひは証明の正しさの吟味法を教えます。しかし正しい論証や証明を発見することを教へるとは信じられません。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20170605#1496659172(本当に優秀な人は、こんな風に、一元化した目的に沿った形で、単線的な情報の格納の仕方をしないのだ。)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20170605#1496659173(灘高生の「思考力」を鍛え上げているのは、あの幾何を重視する伝統だと思います。)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20170605#1496659174(直観的に理解してこそ、真に分かったといえる)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20170604#1496573510プラトン
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20170528#1495968376(歴史的に有名な科学者たちの思考法も、現代の教科書に書かれていることとはずいぶん違っています。)

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