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この調査は、科学技術振興機構が、科学研究へのインパクトの指標となる論文の引用回数が、上位10%の科学研究について、アメリカ、イギリス、ドイツなど主要6か国で比較分析を行ったものです。


それによりますと、中国は8分野のうち「コンピューター科学・数学」、「材料科学」「工学」「化学」の4分野でアメリカを追い抜き、世界のトップに立ったということです。
残る「物理学」「環境・地球科学」「基礎生命科学」「臨床医学」の4分野では、依然、アメリカがトップを保っていますが、専門家は、世界の科学技術はアメリカと中国の2カ国がけん引する時代になったと指摘しています。


科学技術振興機構によりますと、中国は、研究開発への投資額を、2000年の5兆円から、2014年には38兆円にまで増やし、日本の倍近くとなっているほか、アメリカなどで学んだ研究者を、破格の待遇で呼び戻すなど人材育成にも力を入れています。


一方、日本は、各分野で5位から6位と低迷していて、ことし3月には、イギリスの科学雑誌「ネイチャー」が「日本の科学研究がここ10年で失速し、科学界のエリートとしての地位が脅かされている」と指摘しています。


調査を行った科学技術振興機構伊藤裕子研究員は「中国がここまで伸びているのは、正直驚きです。『物理学』の分野でもアメリカを抜く勢いで、科学技術立国として、今のアメリカに取って代わろうとしています。日本は、若手研究者など人材を呼び込み、継続して研究を続けられる環境作りなどが求められます」と話していました。