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ヘッジファンド運営会社チューダー・インベストメントを率いる資産家ポール・チューダー・ジョーンズ氏は、企業経営者が経済学者ミルトン・フリードマンの利益至上主義的考え方を重視し過ぎているとして、ビジネスのやり方を変えるよう促した。


  ジョーンズ氏は3日に米誌フォーブスがボストンで開催した会議で、企業は株主を優先することに注意を払い過ぎたと発言。今の米社会が富という点でいかに分断されているか目の当たりにすれば、フリードマンでさえ自分の考え方を再検討するだろうと述べた。


  同氏は「富の格差は、偉大な文明や国を常に壊すことにつながる重要な要素の一つであり、持続不可能だ。それは歴史的に戦争か革命、税制のいずれかで解決されてきたが、この国でも将来的に3つのどれかを通じてになるだろう」と語った。


  ジョーンズ氏は、従業員や消費者、地域社会、投資家の扱い方に応じて企業をランク付けする非営利団体「JUSTキャピタル」の支援者。フリードマンが「企業の社会的責任は利益最大化」という論文を発表した1970年当時の連邦所得税率は最高70%だったが、現在は約40%。富の格差も今の5分の1程度だったとジョーンズ氏は述べ、「労働者の犠牲の下で株主が恩恵を受け、それがこの国に多大な社会的影響を及ぼした」と主張した。


  ブルームバーグ・ビリアネア指数によると、ジョーンズ氏の資産は31億ドル(約3490億円)相当。昨年は従業員の15%をレイオフ(一時解雇)したほか、所得税のないフロリダ州に転居した。それまでは何十年もコネティカット州に住んでいた。


原題:Tudor Jones Says Stop Praying at Altar of Milton Friedman (1)(抜粋)