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 西田厚聰は、東芝壊滅の責任は自分にはないという。では誰のせいだと言うのか。西田は、2009年に社長職を引き継いだ佐々木則夫の責任を明言した。以下は、西田による佐々木評である。


「僕は佐々木がどんな人間か、あまりね(知らなかった)……。佐々木が(故意に)僕を騙したかどうかは分からないけども、騙されたのは事実だね。あいつは猫をかぶっていた」


「どういう人間かって? もうね、自分のことしか考えない。しかも、自分が一番正しい、自分の考えがなんでもかんでも正しいとする人間ですよ」


「他に後継になれるような人間がいたら、そいつを指名していた」


「全体をドライブさせる人間として選んだ。でも間違いだった。何も成長させなかった」

 3時間を超えたインタビューの最後に、西田は「これだけは分かってください」とこう力説した。


「分かってほしいのは僕の人格ですよ。経営者としての人格。僕が不正を見逃して、言っては悪いけども、あの時期(リーマンシ・ショック後)、数千億円の赤字が出ている時にですよ。そんな時に100億円だの、200億円なんてゴミですよ。本当ですよ」