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これを受けて、25日夜、東京 両国の国技館日本相撲協会の広報部長を務める元横綱 大乃国 芝田山親方が、報道陣の取材に応じ貴乃花親方が提出したのは「引退届となっていて退職届にはあたらず、協会から退くためには、改めて退職届を提出する必要がある」としたうえで、「改めて退職届が提出されれば受理するかどうか検討する」としています。

さらに芝田山親方「そもそも貴乃花親方が主張する“一門に所属しないと廃業しないといけない”という事実はない。もし、親方の所属が決まらなければ、あさっての理事会で対応について審議をする予定だった。したがって告発状などに関して事実無根であると認めなければ一門への所属を認めないわけではない」などと貴乃花親方の主張に対し反論しました。

そのうえで、ことし7月の理事会で親方全員の一門への加入が決まったことについては「一門に支給される運営・補助金について公益法人として何に使われているのか透明化を図る必要があり、協会全体のガバナンスを強化する目的で一致団結して取り組みたいというのが理事会の総意だ」と説明しました。

また、貴乃花親方が提出した所属する力士などの移籍先として希望している千賀ノ浦部屋に関する書類について、芝田山親方は、千賀ノ浦親方の押印がなかったと指摘し、「改めて提出する必要がある」と説明したうえで、書類が提出されれば理事会に諮る考えを示しました。

かつて貴乃花親方と同じ貴乃花一門で、日本相撲協会の理事を務める阿武松親方は、ことし7月の理事会で親方全員の一門への加入が決まったことについて「8月上旬には伝えた」と説明しました。

そのうえで「一緒に仕事をしてきた人間として心から説得した。彼を失ってはいけない。『どこかの一門に行って若い者を育てていきましょう』と、魂を込めて説得した。残念でなりません」と沈痛な面持ちで話しました。

貴乃花親方が、日本相撲協会から告発状について事実無根と認めるよう要請を受けてきたと主張していることについては「説得の際、告発状について触れていない」と説明しました。

また、阿武松親方は、貴乃花親方がいずれかの一門に所属できるよう打診を続けてきたということですが、25日までに結論は出なかったということです。

貴乃花親方は25日、日本相撲協会に「引退届」という文書を提出したうえで会見を行い、弟子の貴ノ岩への傷害事件をめぐってことし3月に内閣府に提出した告発状が、事実無根な理由でなされたものと協会に結論づけられたほか、一門に入る条件として、告発状が事実無根であることを認めるよう要請を受けたと主張し、真実を曲げることはできないとして、相撲協会を退職する意向を示しました。

相撲協会側は、事実無根であることを認めることが一門への所属の条件ではないなどと、貴乃花親方の主張に反論したうえで、提出された文書は「退職届」にはあたらず、協会から退くためには、正式な「退職届」を改めて提出する必要があるとしています。

また、貴乃花親方は、所属する力士などを千賀ノ浦部屋に移籍させたいとしていますが、相撲協会は、千賀ノ浦親方への依頼は、25日午後、貴乃花親方が書類を提出する30分ほど前、突然に電話で行われ、1分にも満たなかったほか、協会に提出された文書には千賀ノ浦親方の押印がなかったとしています。

相撲協会は、提出された書類には不備があるなどとして、貴乃花親方に改めて提出を求めるとともに、所属する力士などの移籍についても直接、説明を求めたうえで、本人や部屋の扱いを検討する方針です。

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これに対し貴乃花親方は、改めて提出が求められている「退職届」について、現時点では提出しない意向であることがわかりました。

再提出しない理由について、貴乃花親方の代理人の弁護士は、「相撲協会は『引退届』ではなく『退職届』の再提出を求めているが、すでに提出した文書は退職の意思を伝えるもので、再提出の必要はない」などとしています。

貴乃花親方は25日、日本相撲協会に「引退届」という文書を提出して退職する意向を示したほか、部屋の力士などの移籍先に千賀ノ浦部屋を希望するとして移籍についても届け出ました。
一方、相撲協会側は、いずれの書類についても不備があるとして、改めて提出を求めていました。

これについて、貴乃花親方は26日午後、東京 江東区貴乃花部屋千賀ノ浦親方や代理人の弁護士と話し合いを行いました。

話し合いのあと取材に応じた代理人の石原修弁護士によりますと、移籍を届け出るための書類に千賀ノ浦親方から署名・押印をしてもらったということです。

石原弁護士は27日昼ごろ、相撲協会に出向き、移籍に関する書類を改めて提出することを明らかにしました。

また、25日に提出した「引退届」という文書について石原弁護士は一時、「退職の意思を伝えるもので再提出の必要はない」としていましたが、「相撲協会の規則に引退ということばが使われていたのでそれにのっとった。形式的な問題であれば抵抗する必要は無い」と述べ、相撲協会と書類の扱いについて話し合う考えを示しました。

そのうえで、「手続きが終わらなければ力士たちの移籍もできないと思う。来月3日から始まる巡業までには終わらせたい」と話し、届けが速やかに受理されるよう急ぐ考えを示しました。

一方、日本相撲協会は26日夕方、文書を発表し、貴乃花部屋の力士などの移籍について、まだ親方どうしの話し合いが十分になされたとは言えない状態で、27日の理事会での審議は見送らざるをえないとして、来月1日に臨時の理事会を開催して審議する方針を示しました