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ケイコ・フジモリ氏は10日、みずからを支援する19人の政治家らとともに首都リマにある検察に呼び出しを受け、その場で政治資金をめぐるマネーロンダリングの疑いなどで逮捕されました。

ケイコ氏は1990年に日系人として初めてペルーの大統領に就任したアルベルト・フジモリ氏の長女で、父親の任期中にはファーストレディーも務めました。早くから有力な大統領候補と目され、2011年と2016年の大統領選挙に、主に貧困層からの支持を受けて立候補し、いずれも決選投票まで進みました。ケイコ氏が党首を務める政党は議会の多数を占めていて、その存在感が増すにつれて、中間層や富裕層を支持母体とする現政権との対立が深まっていました。

今月3日には、殺人の罪などで禁錮25年の有罪判決が確定したものの、その後恩赦により釈放された父親のフジモリ元大統領に対して、最高裁判所が恩赦を取り消し、刑務所に戻るよう命じていました。

ペルーでは今月初め、地方自治体のトップや議員などを選ぶ選挙が行われ、現政権側が予想を上回る勝利を収めたことから、地元メディアは、今回の逮捕は、選挙での勝利を背景に勢いを得た現政権側がフジモリ派の影響力を弱めることを狙った政治的な動きだという見方を伝えています。

ケイコ氏は10日、逮捕のあと、みずからのツイッターに「何一つ証拠が示されないまま逮捕された。私の父も恩赦の取り消しを受けており、これはフジモリ家への政治的な迫害だ。検察のトップに対し政治的な迫害に加担するのをやめるよう求める」というメッセージを投稿しました。