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この事件は、マレーシアの前政権のもとで政府系ファンド「1MDB」で巨額の資金が不正に流用されていたとされるもので、これまでにナジブ前首相が資金洗浄などの罪で起訴されています。

マレーシアのトミー・トーマス司法長官は17日、「1MDB」をめぐる事件にアメリカの金融大手、ゴールドマン・サックスのグループ会社と元社員などが関わっていたとして、起訴に向けた手続きに入ったと発表しました。

具体的には、「1MDB」のグループ会社が2012年から翌年にかけて発行した合わせて65億ドル分の債券に関して、27億ドルを不正に流用したとしています。

そのうえで、司法長官は「ゴールドマン・サックスは債券の引き受けなどでおよそ6億ドルを得たものの、金融当局に提出した書類にはうその記載などがあり、証券法に違反している」とし、ゴールドマン・サックスのグループ会社などの刑事責任を追及していくとしています。

現在のマハティール政権は、「1MDB」を舞台にした一連の疑惑を徹底的に解明するとしていて、今回、世界的に有名な金融大手にまで捜査が及んだ形です。