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 業界トップというプライドが、合理的な判断を阻む結果につながったのだろうか。石油元売り業界首位のJXTGホールディングス(HD)は、セルフガソリンスタンド(GS)の新ブランド「エネジェット」を発表。その新しい決済ツールとして「エネキー」を2019年7月から展開することを決めた。


 17年4月に、業界1位のJXHDと3位の東燃ゼネラル石油経営統合し、国内ガソリン販売シェア50%を超える巨大企業になったJXTG。こうした吸収合併にはつきものだが、のみ込んだJX側の流儀が、のみ込まれた東燃側のそれを駆逐し続けている。


 今回の決済機能サービスの一本化もその典型であるといえそうだ。エネキーは、旧東燃系のセルフGS「エクスプレス」で採用するために開発された決済ツール「スピードパス」に“取って代わる”サービスとなる。


 スピードパスとは、キーホルダー型の非接触決済ツールで、17年末時点で、なんと570万本も普及しているのだ。給油が素早く簡単にできる決済ツールとして、業界内での評価はすこぶる高い。そのため、統合後もスピードパスが温存されるかどうかが注目されていた。


 旧JXにとって、旧東燃が開発したスピードパスは厄介な存在だったのかもしれない。旧JXにはスピードパスに匹敵するような強力な決済ツールがなかったからだ。そこでスピードパスの機能を“丸のみ”し、エネキーという新ブランドを打ち出すことにした。

 今後、エネキーはJXTGグループのセルフGS約3900カ所で採用される方針。ブランド統一後のスピードパスの取り扱いについて、「今は検討中」(JXTG担当者)と言葉を濁すが、スピードパスがそのまま使える可能性は低い。利用者はエネキーへの交換を余儀なくされることになりそうだ。


 利用者の利便性よりも勝者の論理を優先させたJXTGの決断に、首をかしげる関係者は多い。前出の経営者は「遅れている。ものすごい手間だし、無駄だよね」とあきれ顔だ。


 目下のところ、JXTGの業績は堅調だ。17年度通期決算の見通しでは、在庫影響を除いた営業利益は4100億円。中期経営計画で示した18年度の目標を前倒しで実現できそうな勢いだ。

SSブランド統一に関わるスケジュールおよび施策について | 2017年度 | ニュースリリース | JXTGエネルギー

3.セルフSSブランド「EneJet(エネジェット)」の展開

  エッソ・モービル・ゼネラルのSSにて展開してきた「Express」※のコンセプトや機能を引き継ぎつつ、新会社として新たなセルフSSブランドとして「EneJet」を開発し、ブランドの統一工事が始まる2018年10月から展開予定です。

4.非接触決済ツール「EneKey(エネキー)」の展開

  セルフSSでの給油を素早く、簡単にするための決済手段として、エッソ・モービル・ゼネラルのセルフSS「Express」で展開してきた「Speedpass」※に代わる新たな非接触決済ツール「EneKey」を開発し、SSブランドが統一される2019年7月から展開予定です。

  シンボルマークはENEOSのブランド色の円に「E」の文字を重ね、鍵の形をイメージしています。

  ※クレジットカードに紐付けされたキーホルダー型の非接触決済ツール。端末にかざすだけで支払いが完了。

この「EneKey」は全国約3,900ヵ所のENEOSセルフSSで利用できる予定です。

キャンペーン – エッソ・モービル・ゼネラル|ESSO・Mobil・General | エクスプレス|Express

セブン&アイの電子マネー「nanaco」 エッソ・モービル・ゼネラルの約1,20... | 2017年度 | ニュースリリース | JXTGエネルギー

 JXTGエネルギーとセブン・カードサービスは、2017年11月1日から、給油機タッチパネルで電子マネーnanacoのチャージを開始いたします。これまでSSにおけるチャージは、サービスルーム(建物内)での対応でしたが、これにより今後はお客様ご自身で、素早く、手軽にチャージいただけます。