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予備校講師の吉田弘幸先生(54才)

「中学生の頃から“物理にかかわる仕事で生きて行く”と決めていましたね。高校までは地元の神奈川県の公立でのんびりと勉強し、早稲田大学の物理学科に入って、大学院まで進学しました」


 大学生の頃にアルバイトで小さな塾の講師になり、院生になった頃から大手の進学塾でも教鞭を執るようになった。有名予備校の「駿台」や「河合塾」、東大・京大などの難関校を狙う中高生が通う有名学習塾「SEG」でも数学や物理を教えてきた。


「もともと研究職に興味があったんですが、学生に教えるのもとてもやりがいがあったので、予備校の講師に専念することにしたんです」


 吉田先生は現在、中高生を対象とした国際コンテスト「国際科学オリンピック」の物理部門の委員も務める。日本代表の選手の選考や指導を行い、3年ほど前のカザフスタン大会には同行したという。吉田先生は、昨年の入試でミスが多発した原因をこう指摘する。


「2年後を最後にセンター試験が廃止され、翌2021年から新しく『大学入学共通テスト』がスタートします。なので、大学の先生方は今まで以上に“思考力を試せる問題にしよう”と工夫されていて、新しい問題づくりが進んでいます。そんな中で、少し工夫しすぎてしまい、ミスが出たんだと思います」


 吉田先生の指摘で、多くの学生の人生が変わったわけだが、「1年遅れで追加合格になったことが学生たち自身にとってプラスになるかどうかは、これから彼ら彼女らが大学に入学して頑張れるかどうかです」とエールを送る。最後に、吉田先生が育てたいのは、どんな学生?


「人生にはいろいろなことがありますが、生徒たちには学問的な意味でたくましくなってほしいと思っています。自分の考えを明確にできて、しかも、独りよがりにならずに人の話にも耳を傾けられる謙虚さも持ち、その上で自分の考えを発信し表現できるような、そんな人になってほしいと願っています」

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